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入国できない私費留学生たちの想いに触れて

先日、「日本からは来られるのに、なぜ私たちは日本に行けないの?」という、ライブ動画を見た。

これは日本への留学を希望していながら、日本政府の入国禁止措置で、やむなく母国で足止めをされている留学生の思いを伝えているものだ。

G7の国の中で、今も留学生の入国を認めていないのは、日本だけ。そのため、彼らは母国でずっと待ち続けているのだ。中には2年あまり待機し続けている人も。

彼らは母国でワクチン接種をし、来日してからも感染対策はもちろんのこと、日本の法律、ルールなど当然守るべきことは守り、留学生活を送りたいと思っている。(ちなみに、今回のオリンピックでの感染者の割合は、空港検査で判明0.09%、開催期間中の検査で判明0.02%)

中にはオンラインで日本語授業を受けている学生もいるが、やはり日本に来てこそ得られるものも多い。日本人と話し、普通に生活し、日本にしかない文化や習慣に触れ、アルバイトや将来、就職もしたい。こんなことは、日本に来なければ不可能だ。

国費留学生やオリンピック・パラリンピック関係者は入国できているのに、現在、私費留学生には門戸すら開かれていない。日本という国が本当に好きな彼らも、いつまでも待てるわけではない。仕方なく、日本留学をあきらめ、別の人生を考えざるをえない学生も出てくる。これは本当に残念で、心が痛いことだ。

また、国内の日本語学校や大学などは、4月、10月入学が多い。留学生が入ってこなければ、学校の経営が苦しくなり、最悪、閉校となってしまう。

話は少し変わるけど、去年の秋、ほんの少し私費留学生も入国できたときがあった。そのとき、日本語学校で教えていたクラスに、香港人女子学生が遅れて入ってきた。彼女に、こんな大変な時によく日本に来てくれたことを話し、家族の反対などはなかったかを聞いた。彼女は、

「いいえ。家族は、むしろ、『早く日本へ行きなさい。そして、しっかり学んで来なさい』と言って、見送ってくれました。私は日本のすべてが大好きです。だから来られて本当に幸せです!」と、ほほえみながら語った彼女を見て、ちょっと感動して涙が出そうになってしまった。

国難と言ってもいい今、それでも日本を愛してやまない留学生たちが、世界中にいる。この女子学生のように、日本に来られて幸せだと思える人が1人でも増えてほしい。そして、政府が早急に判断をし、私費留学生たちに希望と、多くのチャンスが与えられますように・・・心から願ってやまない。






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