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ヤスアキ
2021年10月6日 13:18
↓ 前回のお話はこちら 響子と別れてから一時間あまりが過ぎようとしていた頃、夏芽は洞窟の中程まで進んでいた。ここに至るまで、いくつもの障害を夏芽と月牙は乗り越えてきたことを、身体中の傷が物語っていた。「はあっはあっ、半分までは来たかな」「ああ、そのはずだ、霊脈の乱れが強くなってきてるのを感じる」月牙の言うとおり、霊脈の乱れは洞窟を進むほどに強くなっていた。「急ごう、月牙」「ああ」
2021年10月12日 01:38
↓前回のお話はこちら洞窟の最深部、封印石の間に至る扉の前に夏芽達は辿り着いた。夏芽達は三、四メートルはあろうかという分厚い鉄の扉越しに強い霊脈の乱れを感じていた。「やっと着いたね、月牙。さあ、全てを終わらせに往こう」「ああ」<響子ちゃん、待ってるよ> 夏芽は分厚い扉を押し開けた。 扉を開けると、そこには広大なホール状の空間と、祭壇のような建造物、その祭壇の上に高さ五メートル