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『FUTON』中島京子

FUTON 寝るときにくるまると幸せになるあれだよね、おふとん。大好き。ふとんについての小説、ほっこりした話かな?と手に取った。

話はアメリカの大学から始まる。頭の悪いアジアンビューティである日系大学生とアメリカ人教授のラブアフェアから話が始まる。そして時に田山花袋の『蒲団』が混ざり、東京に住む100才近くのおじいちゃんのストーリーも絡まる。当初の自分の想定を外れ、アメリカから日本、現代から明治時代へと話がどこへ行くかわからない。

読み進めるうちにそれぞれが繋がり合っていく。その爽快感を味わっているうちに、筆者の試みと言いたいことが明らかになっていく。

小説家ってほんとに色んなことを考えて形にすることができるんだな、すごい、と嘆息。

『FUTON』中島京子

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