#2 心の余裕をもつ-リーダーとして心がけている10のこと
こんにちは。品川区長(2022年12月~)の森澤恭子です。
リーダーとして心がけている10のこと。
#1 「組織は、トップの器以上のものにはならない。」視座を高め、器を広げる努力をする
に続き、2つ目は、「心の余裕をもつ」ということです。
#2「心の余裕をもつ」~常に冷静に判断するために
トップは、日々、様々な報告を受け、大小いろいろな決断を求められます。組織としての最終決裁です。想定していなかった方向から思わぬことがおきることもあります。また地震をはじめとした自然災害、最近では豪雨災害もですが、いつ何時起きるかわかりません。
そういった時に、冷静に判断するために、「心の余裕」をもつことは非常に重要だと考えています。
私が何度も繰り返し読んだ著書に福岡市の高島宗一郎市長の「福岡市を経営する」があるのですが、当時、私は議員で、最初に読んだ時からとても印象的だった(ここまで割り切れるのは正直すごいな、という意味で)のが、運動会や各種団体の祝賀会などへの出席はほぼ断っている。賀詞交歓会などもほとんど行くことはない、その結果、自身の余裕を生み出すということです。
私自身は、賀詞交歓会やお祝いの会を含め、お声がけいただいた地域で行われている様々な会へ、時に副区長や部長と手分けをしながら、できる限り参加をしていますが、一年の流れがわかった現在は、少しでもスケジュールに余裕を持たせていくことも意識しています。そこには、リーダー、トップとしての持続可能性ということも鑑み、自分の健康を保つという意味合いもあります。
一方で、そのように、物理的につくりだす余裕だけでなく、心の持ち方もとても大切です。
私自身、もともと基本的には楽観主義、何事も前向きに良い側面をとらえようと傾向が強いですが、何か想定外のことがおきた時も、考えうるできる限りのことを尽くした後は、引きずらない、切り替える、割り切る、といったこともとても重要だと思っています。
そうは言っても、頭から離れないこともあります。そういった時は、いつもとは違う場所(生活圏とは違うところ)に行って取り巻く空気を変える、思い切って早く寝てしまう!(私の場合はこれも多いですが)こともひとつです。
その心の余裕は、私自身が「平常心」、感情をフラットに保つことにつながります。メンバーから話やすい、と思ってもらえる、話しかけやすい状況をつくることも、リーダーの役割としてとても大切だと思っています。かつて私も一社員として働いていた時は、パソコン越しに上司の動向(機嫌)をうかがって、報告や相談をするタイミングをはかっていたこともあります。また上司の感情の起伏が激しくて…と言った話を聞くこともあります。
リーダーが判断をしたり、または、大事に至る前に物事を解決するために、メンバーから、早めに情報をあげてもらう、ちょっとしたことでも相談しやすい状況をつくる。機嫌を伺うことなく、どんな時でも話しやすい、話しかけられると思ってもらえるような雰囲気をつくりたいと意識しています。
実際、私は、就任一日目に宣言したとおり、基本的に区長室のドアをオープンにしています。ちなみに、少し経って、一職員が区長室まで足を運ぶのはなかなかハードルが高いということがわかったので、誰でも参加できるランチミーティングを随時行うこともしています。
さて、少し話がそれましたが、トップとして、リーダーとして、「決断」は一番大事な仕事です。自分にあがってきた情報をふまえて、最終的にどうするかを判断する。私の場合は、時に、政治的な判断もあります。そういった時に、正しい判断、少なくともその時にはベストな決断ができるよう、そして、そのための十分な周辺情報があがってくるよう、引き続き、「心の余裕」を保ちながら取り組んでいきます。
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