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Vol. 84 「緊急時の柔軟性」

開いて下さりありがとうございます。宜しくお願いします。


最近、分野問わず様々な種類のビジネス記事を読んでいるのですが、今日は鉄道会社の記事を見つけました。以前のAbeゼミで行なったグループディスカッションで「日本の通勤ラッシュを改善させる案を考えよ」というテーマを扱ったなと思い、その時を思い出しながら読みました。


ざっくりとした内容は、

・コロナショックで乗客が減り、鉄道業界全体の収入が前年比70%程減少している。→4〜6月で1553億円の赤字。

・コロナの収束後も客が戻る見込みがなく、サービスの維持に限界がある。→収入を確保して持続的な経営を図りたい。

・具体的な解決策は、時間帯によって運賃が変わる「変動運賃制」の導入。→ラッシュ時は運賃が上がるので、通勤ラッシュの緩和を見込める。さらに、変動運賃制は定期券の値上げに繋がり、定期券離れが進む。

・運賃の見直しには国の許可が必要で、通常10年ほどの時間を要する。


というようなものでした。


【気づき】

今回新たに気づいた点は、変動運賃制が、鉄道会社の従業員の負担を減らすという点です。

運賃をラッシュ時に上げることで乗客が分散し、通勤ラッシュを緩和できるという内容は以前のGDでも議論しましたが、従業員の視点では見れていなかったので、いい発見だったと思います。

記事によると、鉄道の設備は、運行のピークに合わせて設計しているということなので、ピーク時以外は遊休設備になり、経営の効率化が計れません。そこで変動運賃制です。ラッシュを無くす事により、ラッシュ時に電車の本数を増やす必要が無くなります。それにより信号設備や変電所の容量も減らすことができるので、経営の効率が上がります。

収益が落ち、少しでも経費を削減したい鉄道業界にとって、変動運賃制は有効な策と言えると思います。


【課題】

私が最も強く感じたのは、緊急時の柔軟性の無さです。今回のコロナショックなど、予測不可の緊急事態時に、企業が打ち出す打開策(今回なら変動運賃制)を有効なものにするために最も大切なのは、「迅速さ」だと思います。事態は毎日変化するし、その変化に国や企業が対応しなければ、国民の生活は豊かになりません。

今回の鉄道会社のケースで言えば、運賃を変更するための許可を国が出すまでおよそ10年。もちろん、交通機関が発達している日本で、電車の運賃を変更することがもたらす他業界への影響などを考えれば、時間がかかるのも理解できます。しかし、それだけの時間がかかってしまうのは止むを得ないと言ってしまえばそれまでです。

企業が提案し、国が許可を出し、企業が実行するまでの一連の流れをより迅速に、スマートに行うためのシステム作りをしなければ、緊急時に対応が遅れ、第二第三の事態を招きかねません。


【まとめ】

今回のコロナをきっかけに、日本の様々な弱点が浮き彫りになったと感じています。財政システムのデジタル化を進めるなど、国は動き始めていますが、その動きが風化することなく、これからの日本を変える第一歩になることを望みます。同時に、それは他人事ではありません。自分自身もしっかりと考え、日本をより豊かにしていく行動をしていこうと思います。



今日も読んで頂きありがとうございました。もし記事を気に入った下さった方がいたら、是非フォロー、スキ、コメントを宜しくお願いします。

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