「北陸新幹線“敦賀要塞”完全攻略マニュアル」切符買い方から乗り換えまで
北陸新幹線が今年3月に福井県の敦賀駅に延伸開業しました。所要時間は短縮された一方、関西・中京方面から福井・金沢に向かう直通の特急列車は廃止され、新たに敦賀駅での乗り換えが必要に。「値段も上がって使いにくくなった」と感じる人も多いのでは? みどりの窓口も次々に廃止されていて切符の販売は予約サイトが中心になりました。操作が難しいところもあります。駅や券売機で割引のない切符をしぶしぶ買っている人も多いのではと思います。
そこで、、、、
損せずに切符を買える方法をJR西日本に聞きました。
今回は同社のネット予約サイトe5489で説明します。JR東日本の「えきねっと」でも切符は買えますが割引のない切符限定です。JR西エリアの人であれば「敦賀要塞」攻略時はe5489が無難です!
(大阪社会部=小林知史)
この記事が役立つ人
大阪・京都-福井・金沢・富山を鉄道で移動したい人
名古屋-福井・金沢・富山を鉄道で移動したい人
敦賀で新幹線と在来線を乗り換える人
上記の区間をよく使うけど、切符がいろいろありすぎてよく分からない人
この記事を読んでも役立たない人
鉄道に乗り慣れている人
「幹在」「乗り継ぎ割引」などの意味が分かる人
これだけはやってはいけない2つのNG
NG : 新幹線と特急を分けて買う
普段鉄道を使わない人は、関西・名古屋と敦賀までの「特急」と敦賀から先の北陸方面に向かう「新幹線」を別々に買おうとするかもしれません。それNGです。当日乗り継ぐ人用にJRは割引料金を設定しています。ただし敦賀で一度列車を降りて一泊する人は特急券を別々に買う必要があります。
NG : 東海道新幹線などの「EX」で買おうとする(例外あり)
東海道・山陽新幹線などの予約でEXサービスを使っている人もいますよね。
これで買えば良いのではないかと思う人もいるかもしれませんが、北陸新幹線の切符はEXでは買えません。EXで買えるのは「東海道」「山陽」「九州」の3新幹線のみ。いくらアプリを探しても「敦賀」「福井」の文字は出てきません。ただし例外は東海道新幹線の米原駅で乗り換えて、北陸方面に行く場合。EX経由でしか買えない切符も。。ややこしい。。
安くて便利な切符は?チケットレスと紙タイプを区別しよう
JR西日本は北陸新幹線の延伸開業に合わせて様々な割引切符を発売しています。表にまとめると以下のような感じに。基本的には同社の切符予約サイト「e5489」への登録が必要です。
切符には、チケットレスタイプと紙タイプがあります。主な違いは以下の通り。
紙タイプ:切符をネットで予約した後に、駅の券売機などで発券する。発券した後は、駅で購入した場合と同様に改札機や駅係員に見せるなどして使用する。
チケットレスタイプ「ICOCA」などのICカードをサイトに登録し、改札通過時にカードをかざす。指定席の席番はスマートフォンなどで確認する。
どの切符選ぶべき?乗車日までの日数や米原駅での乗り継ぎをするかが分かれ目!
観光客向け(事前に予定が決まってる人用)
予約の変更が不可。券売機や駅の窓口で発券が必要な紙タイプの切符です。
早特14:14日前までに予約 (大阪ー金沢:7980円・通常期)
早特7:7日前までに予約 (大阪ー金沢:8460円・同)
ビジネス向け(数日~直前に予定が決まった人用)
明日の出張で使いたい!という人には、JR西日本は「ICOCA」などのICカードを使ったチケットレスタイプの利用を勧めています。予約した列車がまだ出発していなければ変更も可能です。
北陸乗継チケットレス:(大阪-金沢:9170円・同)
東海道新幹線・米原駅経由の場合
敦賀要塞攻略にEXが必要になる例外です。東海道新幹線・米原駅から敦賀方面に向かう特急列車に乗る時は、同新幹線にEXで乗る人向けに特別な切符「[EXサービス限定]乗継きっぷ」が売られています。EX経由でしか買えない&切符の発券が必要です。以下に注意点をまとめました!
EXのサイトやアプリを経由しなければ買えない:先に新幹線の切符を買ってから購入可能に。EXのアプリなどを経由して購入。
切符タイプなので発券が必要:発券はJR西日本管内のみ。首都圏・中京から来ると米原駅での受け取りが必要です。時間には余裕をもって!
購入手順を写真付きで解説!「買いたい切符が表示されない」と頭を抱えている方に
駅で窓口で買うのとは違い、「e5489」は慣れていないと購入したい切符にたどり着くこともできません。同じ列車なのに予約する切符によって画面が違うからです。「早得14」と「北陸乗継チケットレス」を買い方を画像付きで紹介します。
まずは特に難解な「北陸乗継チケットレス」の買い方から!
北陸乗継チケットレスの場合
早得14や通常の切符を買いたい場合は・・・
敦賀要塞の構造を事前学習!
せっかく買った切符も乗り遅れては元も子もありません。広大な敦賀駅でJR西日本が設定した乗り継ぎ時間は10分足らず! 図を見ながら予習しておきましょう。
敦賀駅は上下3階建てで、高さは23メートル。普通のビルで言う7階建ての高さがあります。乗り換えの動線が長いので、乗り換え前の列車を降りる時点で、号車案内などを確認しておく必要があります。
北陸新幹線から乗り換える時は「サンダーバード(関西方面)」と「しらさぎ(米原・名古屋方面)」の乗り間違えに注意!白い車体にまとった帯の色が違うのですが、当日の車両運用の変更で色があべこべになっている場合も!電光掲示板や駅の案内放送は絶対にチェックしなくてはいけません。
予約サイトどうにかならないの?
敦賀駅では乗り換え時間の余裕の無さや、関西と北陸の移動で乗り継ぎが必要となって不便になったことが話題です。また、北陸新幹線の開業によって、通常の運賃・料金では大阪ー金沢は値上がりしました。みどりの窓口の廃止も急速に進んでいて、安く手早く買うにはネット予約しかないのですが、鉄道の切符は1万円弱。間違って買ったらえらいことです。こんなこと思うのではと思います。
この切符正しいんか?てか乗れるんか?
間違ってない?
若い世代でもたまにしか乗らない人は不安ではないでしょうか?数が少なくなった窓口の混雑も深刻で、JR東日本は5月に削減計画を凍結すると発表しました。JR西日本の動向も注目されています。
ネット予約やチケットレスはまだ使いやすいとは言えず、今回のnoteを書きました。ユーザー目線での改善をさらに進めてほしいところです。(共同通信大阪社会部=小林知史)