Jリーグが目指すべき形

こんにちは。本日もサッカーのお話です。
昨今、若手有望Jリーガーの海外進出は後を絶ちません、海外に渡って活躍するのを見るのはファンにとって非常に誇らしく、自分の息子や友達が活躍していると感じる方も多いと思います。ですが一方で、もう少しJリーグで彼らの活躍する姿を見たかったという方も大勢いると思います。残念ながらこれに対抗する手段は殆どないと私考えています。そんな中で楽しめる別の要素を見つけるほかないと考えます。ヨーロッパが世界の最高峰という事実は今後も変わることはおそらくないと思われます。故に今後も日本からの若手有望株の海外放出の流れは止めることができません。では、どうすれば極東の島国のサッカー界を盛り上げることができるのでしょうか。有望な選手がヨーロッパへ移籍してしまう。この流れを止められないなら、この流れの中でどうやってその過程を盛り上げて注目度上げる事ができるのかがJリーグを盛り上げるにあたって重要だと考えます。故に、Jリーグが目指すべき形とは”アジア人が憧れるステップアップリーグ”だと思います。

ヨーロッパには俗に言うステップアップリーグと言われるリーグが多く存在します。4大リーグと言われる最大規模を誇るリーグは、イングランド、プレミアリーグ、スペイン、ラ・リーガ、イタリア、セリエA、ドイツ、ブンデスリーガの4つです。ここについで、フランス、リーグ・アン、ポルトガル、プリメイラ・リーガなどが存在します。ヨーロッパには各国にリーグが存在するため、その他の小国の多くはその市場規模から俗に”ステップアップリーグ”と呼ばれ、世界各国から若手有望株の選手たちがより良いクラブ、リーグを目指し日々切磋琢磨しています。その中でも多数の日本人選手が在籍し、近年注目度が高いリーグは、ベルギーの1部リーグ、ベルギープロリーグです。私は、日本のJリーグはこのベルギープロリーグを目指すべきと考えます。ベルギープロリーグのルールは日本のJリーグとは大きく異なります。
まず、自国選手を保護するための外国人選手の制限はなく、チームの大半を外国人が締めてもルール上問題ないという独自のルールを持っています。これは、Jリーグには存在しないルールであり、世界的に見ても珍しいルールです。Jリーグがこれからアジア代表と言われるほどのステップアップリーグになるためには、このルールを部分的に導入すべきだと私は思います。現在もJリーグが提携している東南アジアなどの数カ国においては、外国人枠の制限に含めないという実質日本人扱いのようなルールがありますが、これをアジア全域に広げ、Jリーグのスカウトがアジア全域を獲得対象としたスカウトの運営ができるように、”外国人選手制限の撤廃”と”アジア出身選手の無制限登録の許可”が日本のJリーグがアジアのステップアップリーグになるために有効だと私は思います。

では、これまでその外国人選手制限のルールで恩恵を受けてきた日本人選手はどうするのか。もちろん勝負事の世界で外国から選手が来て、Jリーグのクラブからはじき出される選手は大勢います。ですがそれがプロの世界であり、それが彼らが生きることを選択した世界です。その競争の激化がリーグの発展、更には国としてのサッカー界全体の発展につながると考えます。
外国人選手を多く受け入れることで最も大きく影響を受けるのは、若手選手だと感じます。助っ人として入ってくる選手とメンバー争いに勝ち、チームに残れる選手の多くはもともと、チームの主軸の選手が大半になるでしょう。 ですが、若手選手の多くは定位置を掴むことがやっとで、試合に出ることは難しい場合が多いのが現状です。
そこで、私が個人的に最も避けたいのは成長しきれていない若手のチャンスの減少です。Jリーグのクラブの多くはユースアカデミーと言って基本的にU-18、18歳以下までの選手がクラブの次世代を担う選手として育成されています。ですが大半のクラブのアカデミーは18歳というまだ肉体も精神も技術も未熟な選手が多いままその育成を終えてしまいます。毎年数名トップチームに昇格する選手は存在しますが、トップチーム昇格がない年もあり、その道は険しいものです。そこで、私が提案したいのは、Jリーグ各クラブにU-21、21歳以下の選手が在籍できる機関を新たにプロクラブは設けることです。ヨーロッパのクラブの多くは21歳までアカデミーが存在するクラブが多く、たくさんの選手がアカデミーからの昇格を成し遂げています。18から21歳までの期間はアスリートにとっては非常に重要な期間であり、現在ドイツ・ブンデスリーガ1部、シャルケで活躍する上月荘一郎は現在22歳で2021年まで京都サンガFCに在籍しをのちに退団、その後ドイツに渡り、現在はドイツ1部という大舞台で活躍しています。彼のように、10代後半から20代前半におけるアスリートの技術、精神、肉体の成長速度には素晴らしいものがあり、彼のように数年で何段ものステップアップを成し遂げる選手も数多く存在します。そんな才能をもだめだと切り捨てるのに18歳というタイミングは時期尚早であり、もうあと数年かけてアカデミーは選手の育成に時間をかけるべきだと私は考えます。日本では大学がそのU-21の役目を担っていることが多いですが、せっかくユースアカデミーでクラブのコンセプトに沿った教育を受けたにも関わらず、その後4年間別の機関でサッカーを学ぶというのは少しもったいないように感じます。さらにU−21のアカデミーに在籍していれば、定期的にトップチームの練習に参加することも可能で、より設備が充実している環境で現在より3年間長くサッカーに集中できる環境にいることで、より多くの才能を開花すると私は考えます。そしてこの数年が、彼らを競争が激化しているトップチームで即戦力として活躍できる可能性を高め、多数の外国人選手が在籍することによる影響を受けずに貴重な数年間を過ごすことができるのです。

日本をアジアのステップアップリーグにするには、
1.外国人選手枠制限の撤廃。(特にアジア人選手)
2.U-21のクラブアカデミーの設立。

以上の2点が重要だと私は考えます。この2つ以外にも必要なことはたくさんあり、おそらく何をするにも多くの資本が必要だと考えます。この国の資本の流れは失速していくかもしれませんが、限られた中で無駄を省き、なんとか日本サッカーの未来のためにワールドカップで感じた興奮をより日常にできる日を楽しみにしたいと思います。
ここまで読んでくださった方、20歳位の大学生の戯言にお付き合いいただいでありがとうございました。日本サッカーの未来のために。

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