職場サーベイの結果が悪かった時に上司が考えるべきこと
皆さんの職場では従業員サーベイを実施していますか?
実施すると、サーベイである以上、結果が現れます。スコアが悪化したり低かった時、上司はどのようにそれを受け止め、次の行動に移すべきでしょうか。
今日はサーベイとの付き合い方を考えてみたいと思います。
サーベイって何を測るもの?
そもそもサーベイは何のためにやるものでしょうか?
調べてみると、さまざまな目的がありますが「職場の満足度を測るもの」というものがあります。
私の職場で経験したものはこの目的が大多数でした。
そうすると、「満足度を測った結果現れるもの」は何なのでしょうか。
スコアは何の満足度を表すもの?
満足度を測るのだからスコアは満足度を表している。当たり前ですよね。
そうなんんですが、世の中の上司はこのスコアをどう受け止めているでしょうか。
こう捉えてしまう人は少なくないように思います。
確かにこれは間違っていないと思います。
でも、一歩引いて考えてみましょう。
この状態は何を表しているのでしょうか。
私は職場のサーベイで知るべきものは「上司の評価」ではなく、「上司を評価する部下の心理」を知るべきではないか、と思っているのです。
サーベイで読み解くべきものは部下の心理。
正直、自分の評価が低いとショックを受けるものです。
自分は自分なりに一生懸命やっているのに部下には満足されない。
低いスコアを付けられた。
自分のやり方は間違っているのか?何がいけないのか?
毎日顔を合わせている部下は自分に不満を持っていた・・・
そう思うと辛い気持ちになるものです。
そんな時だからこそ、「スコアが低い」という事実をどのように捉えるか、が問われるのです。
まずは上司として改めることはあるか。
会話が少ない、忙しい、など自分が修正すべきことを見つけることは大事。
でも、それで終わってはいけません。
部下を知る機会にせねばいけないのです。
どうしてそんなスコアをつけたのか。それを洞察するのです。
部下が上司に何を求めているのかを読み解く。
スコアが低くなるということは、部下が求めていることと現実が違うから低くつけるわけです。
ということは、部下が求めていることが基準になるということ。
この基準と上司自身の行動のギャップが開いているということ。
高い低いではなく、この「ギャップがある」という事実を受け止めることです。
そして、部下の基準を想像する。
上司に何を求めているのか。
部下の求めていることは上司としてやるべきことか?
部下が求めていることを想定したら、それを満足できるように自らの行動を見直しましょう。
ではありません。
その求めている行動は、上司として本当にやるべきことなのかを考えるのです。
上司のミッションは、あくまで組織で成果を出すこと。
そのためにやることに優先順位をつけてリソースを最大に活用していくのです。
その優先順位に沿って考えたときに、本当にやるべきことは何か?
これを上司として、マネージャーとして冷静に考えるのです。
組織に必要でないことを求める部下とどう接するか。
もちろん必要なことであれば改善すべきです。
それに気づかせてもらったことに感謝しましょう。
一方で上司がやるべきことではなかったり、組織として優先すべきことではないことかもしれません。
その時どうするか。
これは大きな課題です。マネージャーの辛いところ、胃が痛くなるところです。
でも、「組織として優先すべきことではない」と自分が判断したら、その軸をブラしてはいけません。
ここで自分を見失わないことが一番重要なことです。
サーベイで知るべきことは、組織目標と部下の意識のギャップ。
サーベイで上司の評価をする部下がいる組織ほど、組織目標と部下の意識のギャップがあることがあり得ます。
「上司は組織に必要なことをしているか」ではなく「上司は自分の求めることをしているか」で判断する時点で組織人としての軸がずれているわけです。
もちろん、人としての尊厳を損なう行動はいけません。それは組織人以前の問題です。
しかし、上司は部下のエゴに応えるのが役割ではありません。
マネジャーは組織の成果を最大化することが役割です。
スコアが低いとショックを受けてしまうものです。
それはやむを得ません。
でも、そこで自分がぶれてしまっては自分をマネージャーに任命した会社の期待に応えていることになりません。
こういう時ほど、自分を強く持って、俯瞰して、部下と組織を分析しましょう。
自分の役割を再認識して、成果を出せる組織を作っていきましょう!
マネージャーの皆さん、頑張りましょう!