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失恋を乗り越えたあなたへ #あなたに送るブックレビュー


初めて読んだちゃこさんの記事は、確かこちらの記事だった気がします。



ですので、ちゃこさんが恋愛エッセイを書いていると知ったのは随分と後だった気がします。改めて読み返すと、心にじんわりとあたたかくなる大好きな記事だと再確認できました。


ちゃこさんの微炭酸恋愛エッセイを読むたびに、エピソードが最高だの、情景描写のセンスが最高だのと引き込まれたのちには、すっかりファンになってしまいました。

noteを始めたばかりの友達にも、わざわざLINEで「ちゃこさんっていう方の恋愛エッセイをぜひ読んでほしい」と送るくらい。

ただ、私は数多くのフォロワーの中の端くれだし、数多くのスキに埋もれている目立たない陰です。お会いしたこともありませんし、こうしてファンですとも堂々と発信してこなかったです。

ですがちゃこさんは、今年2月に開催した「聞いてよ20歳コンテスト」に応募してくださったり、ツイッターのフォロバもいただけたり、シェアやコメントも丁寧に返してくださいました。この前みのりちゃんが、「ちゃこさんが、わざわ私にDMを送ってくれたの」と嬉しそうに話していたことも心に残っています。

ちゃこさんはどんな方にも平等に言葉をとどけてくださる、素敵な方なんだと実感しました。


そんなちゃこさんが、4月15日に『あの子は「かわいい」をむしゃむしゃ食べる 〜恋をやめられない私たち〜』という本を出版されました。



大好きな微炭酸恋愛エッセイが、電子書籍になる!!noteで読んでいたとはいえ、手元のスマートフォンにちゃこさんのエッセイをいつでも持ち歩ける魅力に惹かれ、購入を決意しました。


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「あ!この物語、noteで読んだ読んだ〜!」ウキウキしながら読んでいく私。縦書きになったちゃこさんのエッセイは変わらず美しく心に刺さりました。

15本の短編物語。どれもほろ苦いのに輝かしい。

ちゃこさんの青春のすべてには魂がある。音楽を乗せれば歌になり、アルバムが完成する。確かに邦楽ロックの歌詞に出てきそうなストレートな文章がいくつもあります。

ちゃこさんはいつの日か、文章のルーツは本じゃなくて歌詞だと言っていました。分かりやすさはここなのだ。深く尊敬します。


そして私は、読み進めていくうちにあることに気付きます。

「そういえば私、こんな恋があったな。そういえば。」

ちゃこさんのようなエピソードが重なったわけではなく、単純に自分自身の過去の恋が蘇ってきたのです。忘れかけていたあの恋からあの恋までドサドサと降ってきて、途中からスマホを閉じてぼうっとしてしまうほど。

しばらくしてまたスマホを開き、エッセイを読み進めていきます。そうこうしているうちに外は真っ暗に。最後まで読み終えた頃には涙が止まりませんでした。

私はあの頃の自分と今の自分の空をハサミで切り取って、あの頃の自分を捨てていました。

確かに苦い経験もあったけど、あの頃の自分があったから今があるのではないかと、ちゃこさんのエッセイが拾ってくれたのです。感謝の気持ちでいっぱいになり、涙が出てきたのだと思います。


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私は、誰にも言えなかった恋の話はよくインターネットの海に放り投げていました。まわりにSNSをしている人は少なかったけど、それでもバレたら怖いと思った話はB5ノートに書き殴っていました。そのノートはもう捨ててしまったけど、いつでも書けるようによく使う勉強机の引き出しにしまっていた気がします。

毎日のように書いていたそのノートがたまに愛おしく感じます。多分あの頃から、私は書くことが好きだったのでしょう。

楽しかったこと、嬉しかったこと。悔しかったこと、悲しかったこと。誰かにバレるのが恥ずかしくて、大切な思い出を隠し切ったまま大人になってしまいました。特に後悔はないけれど。

いまも隠している思い出はたくさんあります。けれどどこかで、誰かに聞いてほしい思い出も、たくさんあります。

ちゃこさんの本を読んで、過去の恋を思い出した人はたくさんいるでしょう。恋愛エッセイを書きたいと思った人もいるでしょう。私もそのうちの一人です。

だから少しずつ、恋愛エッセイを書いてみようと思いました。需要がなくてもいい。それに誰かにバレても構わないと開き直ろう。私が欲しいのはちゃこさんのような強い覚悟なのです。


全てを騙し騙しにしていると文章には魂が乗らない。


ちゃこさんにとって、恋とは痛みであると綴っていました。それらの痛みが今の私を創り出してくれたのだと。だから痛みは捨てず、今の幸せを大切する使命があるのだと。


ああ私も書かなきゃと思いました。あなたも数々の失恋を乗り越えてきた。だから今のきゆかがいる。痛みは捨てたらだめだ。なかったことにするのはずるいぞ。

失恋を乗り越えた、過去のあなたへ。この立派な著書を送ろう。


あなたのその世界は再生するよ。ちゃんと。だから泣きまくったら泣き止んで。大丈夫。時間が解決するって言葉、あながち嘘じゃないよ。

ーーーーーあの子は「かわいい」をむしゃむしゃ食べる 〜恋をやめられない私たち〜より



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ひっそりと、みのりちゃんの企画に乗っています。照。



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