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ミリタリーポリスとの出会い(フィンランド / エストニア旅行記 その2)

その1はこちら↓



7月13日(ヘルシンキ)

スオメリンナの要塞に行く予定にしていた。

が、ここでトラブルが起きる。

この日にちょうどバイデン大統領がヘルシンキに来ていた。

スオメリンナ行きの水上バス乗り場のインフォメーションに人がいない。代わりにポリスがいる。どんどん増える。水上バス乗り場に行こうとすると『No』と言われる。何がNoなのか。スオメリンナ公式インスタを開く。

ここでやっと知る。

水上バス乗り場の目の前の建物に、バイデン大統領が来ることを。

白い建物にバイデン大統領がくるらしかった


とりあえずポリスに聞いて、臨時の乗り場の場所を教えてもらった。電車で20分ほど。

向かおうとしたところ、またポリスが増える。なぜかミリタリー服の若者も増える。最寄りの駅に着いたと思ったが、間違えていた。トラムじゃなくて、メトロの駅に向かわなければならなかった。道が封鎖され、あたふたしているとゴツめのポリスに『No メトロ』と言われる。

パトカーかわいい

どこに向かえばいいか分からず、とりあえず歩く。人のいるほうへ歩く。人だかりに着く。中央駅前まで来ていた。ここから先は動けなさそうで、存在を消すように日陰に逃げる。気温が20℃くらいだったことが、唯一の救いだった。

太陽が高くなり、いよいよ日陰がなくなった。空からヘリコプターの音が響き、ヘルシンキという街は人が集まっても静かな国だと知る。

暴動も起きてないし、マナーがいい。そして、ミリタリー服の若者がカッコいい。間隔を空けながら双方に散らばっているが、私の目の前にいた男性がとにかくイケメンだった。背が高く、目がキリッとしていて、首と手にはゴリゴリのタトゥー。指までタトゥー入れてた。

あまりにも暇すぎて、『目の前にいるミリタリーイケメンに声をかけたい』と友達にDMを送ると『How are youって声かけたら?』とリプが来たがさすがに無理すぎる。とりあえず仕事に関することを聞きたく、『この交通規制は1日中ありますか?』と英訳した画面を彼に見せる。『No』と言われる。それもクールに。短時間で何度もNoを言われすぎて、旅に来たこと自体を否定された気分だった。いつごろ終わるかを聞きたかったがとっさに英語が出ず、涙が出る。

すると彼はフィンランド語を打ち始め、『Olen Sotilaspoliisi(私は憲兵です)』と教えてくれた。憲兵けんぺい(ミリタリーポリス)という言葉をここで初めて知る。

イケメンミリタリーポリス

13時。バイデン大統領らしき車が通り過ぎ、交通規制が解除された。すごく疲れた。まだ13時。ホテルまで歩ける距離にいる。気温は高くないが、疲れで暑く感じる。ここまできて本気でホステルに帰ろうか迷っていたところ、さっきの彼が私の肩にやさしく手を置き『もう規制終わったよ、あっち通れるよ』といったニュアンスで私を動かしてくれた。

たぶん咄嗟に出てきたフィンランド語だったのだろう。そしてクールな表情だった思う。詳細な言葉はわからなかったが、彼はめちゃくちゃ優しい言葉をかけてくれたことだけは分かった。

そのギャップ。背の高さ。特徴的なタトゥー。なによりガチのイケメン。ラブソースウィートが脳内再生され、本気で嫁ぎに行こうと思ったが、現実を見る。


お腹がぺこぺこだった

なんとかスオメリンナにたどり着いたが、彼の優しさが頭から離れず、2時間しか滞在しなかった。そういえばあのミリタリー服の二の腕には、フィンランド国旗が刺繍されていた。私もフィンランド国旗を身につけたいと思い、『I love Finland』と書かれた鹿のキーホルダーを買う。後日、憲兵について詳しく調べることにした。

ヘルシンキカードの元は取れなかったな。こりゃ帰ったら18時。美術館や博物館はもう閉まっている。そういえばスオメリンナ行きの水上バスもヘルシンキカードで無料乗船できるのかと思いきや、割引だけだった。リサーチ不足。


ホステルに戻る。リビングにいる男性から日本語が聞こえ、さらにIT用語が聞こえてくる。

もしや海外放浪系エンジニア??と思い声をかけてみたところまさしくそうだった。1年ほど世界を放浪するそう。Twitterだけの世界にしかいないのかと本気で思っていたので、余計に感動した。後日、その海外放浪エンジニア兄さんと一緒にエストニアへ向かうこととなった。


その3はこちら↓ 


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