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本当に必要な足し算、掛け算ができない子どもたち

おはようございます。
サラリーマン出身の物理教員Kyanです。

今日は妻と子どもたちが早く家を出たので、近所のマクドナルドでコーヒーを飲んでから出勤です。


物理の教員をやってて、足し算、かけ算ができない生徒たちをよく見かけます。

というのは、単純な数字の計算という意味ではなく、教わったことや経験したことの足し算・かけ算ができないということです。


1学期に数学でやったことが、理科で使えない

みなさん、三角比って覚えてますか?中3で三平方の定理なんかと一緒にやるんですけど

数学でそれをやったと聞いていたので、斜めの方向の力を上下・左右に分けて計算させたんですが、これがさっぱりできない。

力の矢印を分ける作業も中学理科でやったけども、描けない。

数学のプリントではできる。去年の理科はできた。

図が変わったらできない。数学でやったことを教科が変わるとできない。

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いやいや、数学で三角形の三辺の長さ求められても、実生活の中に三角形がいきなり表れて、解いてくれという状況発生しないですって。

教わったことも、使えなければ意味がない。


結局、”数学でやったこと”×”去年の理科でやったこと”ができないので、高校物理はチンプンカンプン。


本当に必要な足し算・かけ算

本当に必要な足し算・かけ算っていうのは、経験の積み重ねや、知識の掛け合わせです。

先日、志望理由書が書けない生徒について書きました。

自己分析じたいはやった。いっぱい書いた。

小論文の書き方は勉強した。参考書も買った。

”自己分析”×”小論文の書き方”はできない。

よって、志望理由書は書けない。


ウィルスについて生物で勉強した。

毎年インフルエンザにかからない、うつさないように対策している。

新型コロナウィルスという未知のものはわからん。一切の社会活動を止めて、誰かが根絶してくれるまで家から一歩もでない?

まずは、インフルエンザ対策みたいにマスクしましょうよ。

石鹸の泡で洗い流しましょうよ。

アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで滅菌しましょうよ。


ここができるようにならないと、「これについては、教えてもらってないのでできません。」という若手社員の流入が止まらないわけですね。



社会に出るまでに教えなきゃいけないことって

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センター試験を廃止して、思考力を問う形の大学入学共通テストにします。

結果、対策の練り方が変わるだけなのよね。

そんなんで有能な人財が増えるとは思えない。

いろんな経験積ませよう。

でも、経験させるだけではダメ。キャパオーバーおこす。

経験や知識を掛け合わせる術を学ばす”機会”を与えよう。

手取り足取りレクチャーしちゃダメ。

自分で成長していける人財。

試行錯誤して、正解のない問題に立ち向かえる人財。

そういう人たちを作っていきましょう。



そんなこんなで、Kyanの物理の授業は、「この知識とこの知識と、新しく授けた理論で解けるはずだから、あとは自力でよろしくー!次回チェックテストなー!」と演習問題投げるもんだから、今日も生徒たちは冷や汗かきながら解いてます。




お読みいただきありがとうございました。

日々の思うこと、自己分析、次に考えてること、学校教育の現状などを発信していきます。

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