《上からじゃないんだよな⁉️》【セルフ・キャリアドックのすすめ⑩】
『いえ、電話番号を公開してるのは、”情報と伝達”で、”統制環境”ではありません。”リスク評価”に基づいて”統制活動”を実行するための、、、』
「それ、よく分かりませんけど、、、それ電話代を払ってでも聞くほど、大事なコトですか?」
『大事、というか、そちらが聞いてこられたので』
「こちらは、”統制環境”の一環ですか、と聞いただけです。
あー、なんか、イライラするな」
『申し訳ありません。
あぁ、そうですよね。説明が長くて。
しかも、内部統制のコトについて聞かれちゃうと嬉しくなっちゃって。
すみません。とにかく、電話番号を公開するコトにした経緯は、、、』
「もう、イイかな。
で、その時間は、上手く調整していただけるんですね?」
『いえ、まだ確認する、とだけ、お伝えしましたが、言葉が足りなかったでしょうか?』
「いつまでに回答をもらえますか?」
『そうですね。今すぐに、先方に連絡を取ります。
あぁ、先方といっても、間に入ってくださってる方がいますので、その方のご都合もありますので、相当に難しいコトが予想されます。
でも、折角のご提案なので、できる限り、善処します』
「善処?
善処ってさ、悪いコトが起きた時に使うんじゃないんですか?」
『そうとは限らないと僕は、捉えてますが』
「そうかな、、、待ってね。
うーんと、、、
そうか、そうだね、確かに、前向きに取り組むという意味だから、必ずしも悪い時ではないね。
すみません」
『いえいえ、流石ですね。
分からないコトは聞く。聞いて分からないコトはすぐに調べる。
勉強になります』
「何だか、調子が狂うんだよな。
いつも、そんな感じですか?」
『いつも、というのは?』
「だから、いつも、は、いつも、だけど。
うーん、、、
話してて、面倒なヒトだ、と言われませんか?」
『言われます。いつも言われます。
やっぱり気分を害されましたか?』
「害してない。俺はそういうの大丈夫。
あっ、今、俺、って言ったのはナシね。一応、訂正しとく。
私、は、そういうのは大丈夫なんで。でも、引っかかるのは確か」
『俺、でも構いませんよ。
僕もそういうのは全然、気にならないというか、僕、というのも以前、転職の際に注意されましたし』
「転職?
面接官ってコト?」
『そうです、そうです。よくお分かりになりましたね。
採用面接の場で、、、
場というか、リモートだったので、ネットを通してでしたけど、面接官の方に、僕という一人称は敢えて使ってますか、と指摘されて』
「僕、ね。うーん、、、
例えば、村上春樹も僕で、インタビュー受けてた気がするけど」
『そう‼️
そうなんですよ。小説の中の、僕、も有名ですけど、自分のインタビューでも、僕、ですよね。
ほら、やっぱり。分かるヒトには分かってもらえるんですよ、コレ。
村上春樹はお好きですか?
お好きですよね。そりゃそうだ。
との作品が一番ですか?』
「、、、多崎つくる」
『、、、なんで、ですか?』
「いや、何となく?」
『そうですか、、、
そうですよね。
そうですよね、と言ったのは、その作品ですよね、というコトではなくて、僕も大好きですけど、そうではなくて、理由なんて、何となく、で、コレがこう、とか、この部分が、とかそういうんじゃなくて、何となく、ですよね』
「そう、ですね。
なんで、そんなに興奮してるんですか?」
『いえ、、、
あぁ、そうですよね。すみません。取り乱して』
「いや、イイんだけど、、、
で、なんだっけ?」
『そうですね、何でしたっけ?
そうそう、面接の場での一人称の件で、、、』
「あー、それはもうイイかな」
『そうですよね。面接での言葉遣いとか、そういう形式的なコトに疎くて、指摘されたりするコトが多くて。すみません、失礼しました。続けてください、どうぞ』
「、、、気になると、どうしても引きずるし、後で言っとけば良かったな、みたいなの、凄く嫌だから、言っちゃうけどさ、、、
俺もさ、そういうの面倒だし、メチャクチャ気になるんだよな。
無駄じゃない?
そういう瑣末なコトで、本質的な部分を打ち消しちゃうとか、不毛なんだよ」
『そうですね、確かに』
「ウチなんかさ、面接は俺が初めに3回ぐらい会って話して、まぁ今はリモートの場合も多いし、基本、業務は完全リモートだし。
それで、雇おうかな、と決めたら、その後でスタッフとの顔合わせみたいな感じかな。
面接とは言ってるけど、俺の決定が全てだし、スタッフに権限も責任も与えてないからね、採用に関しても」
『採用に関して、も?』
「あぁ、ウチの会社さ、ちょっと変わってて、、、
ちょっとじゃないのかも、たけど、俺が全部の責任を負う形なの。
勿論、スタッフ同士で業務をやり取りするコトもあるから、都度、リーダーみたいなコトは任せるけど、基本、俺が責任を持つし、何かあったら全部、俺が引き取る形。
あれ、何か伝えたんでしたっけ、評価のコト」
『あぁ、お聴きしました、全メンバーの評価を社長が独りで担ってるんですよね』
「小さい会社だし、横の関係を上から全部、俺が見てるし。
上っていうのも違うんだけど」
『よく分かります。
余計なコトを考えさせない。そんな無駄なコトより、それぞれの役割や能力を全部、目の前の業務に捧げろ、というコトですね』
「、、、おいおい、何だよ。
えっ、なんで?
なんでアナタがそれ言うの?」
『すみません、失礼しました。出過ぎたコトを...』
「いやいや、違くて。
どう言えばイイのかな、、、
難しいな。
うーんとね、今、俺、感動してます。
俺、凄く、今、感動してて、、、」
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