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大学院の授業を振り返ってみる【観光系大学院】

お疲れ様です。カワチです。
noteでもたびたび書いているのですが、私は会社を休職して大学院に進学しました。現在M2でこの3月で修了です。2年間めっちゃ早い。

そこで今回は、自分の振り返りも含めて、大学院で受けた授業の概要と成績、思い出を全振り返りしたいと思います。1コマ90分で、コロナの影響で全ての授業がzoomオンラインでした。

学校名は書きませんが、観光の学科に興味がある方々に参考になればいいなあ。すぐ推測できてしまいそうですが笑

M1前期

M1前期が1番授業を取ってました。学期を通して感じたことは自分は結構地理が好きということ。そもそも東京の地理を全然理解していなかったので、歴史とともにそれを理解できたのは私生活で散歩するときにもウキウキできるようになったのでめちゃくちゃ良かったです。基本的に創造力働かす系のが楽しい!!!って感じでしたが、分析の手法を学ぶのものちの修論執筆とかに役に立ちました。

観光経営科学特論(秀)

普通に経済の授業でした笑 しかも結構ハイスピード授業で、私は経済学部出身なので良かったけど、慣れない人はヒーヒーなっていた。授業で得た知識でレポート書いたり、航空会社と空港の契約のゲーム理論みたいな話をやった。

地域環境学特論(秀)

先生の著書(以下)で東京の地理と観光について書かれたものの英語版を毎週輪読して、先生と意見交換する授業でした。武蔵野大地や井の頭公園と神田上水の話、歴史と地名の話、地理と観光がどう繋がっているか、というのがとても面白かった。江戸時代の人は日暮里に遠足行ってたとか。笑 
東京の地理を全然知らなかったのと、人文地理だけじゃなくて気候とか自然系の話もあってかなり勉強になった。
英語を毎週翻訳するのにヒーヒーした記憶

観光地理情報学特論(優)

これは情報系の先生がGISの使い方を教えてくれる授業だった。GISとは地図上でデータを表したりそれを編集したりできるもの!
ただ授業で扱うのがArcGISで、私はmacでQGISをインストールしたので正直毎回ちんぷんかんぷんでした笑 
それと、実際ソフト触ってみよう系の授業はオンラインやとめちゃくちゃ難しい!

観光地域経済分析特論(優)

これは観光計画に資する定量的な分析の手法を身につけようという授業。ARIMAモデル、Gravityモデル、CVM法について学んでから、統計分析ソフトRで実際のデータを使ってモデルを回してみようというものでした。それぞれ課題が出て、使うデータを自分で探すのですが、うまくいかない時が大変だった。
これも実際にやってみようという授業でしたが、上と同じくオンラインでの距離感が難しい!質問していいよって言われても勇気がいる。

国土・インフラ計画と観光(秀)

これは学部生向け講義を参考のためにとりました。主に交通計画についてでしたが、行政の都市計画やインフラ整備計画、そのマネジメントについてその全容を把握するという授業。院生向けにも似た講義があるのですが、これは土木工学、都市工学、経済学のエッセンスを含めてより基礎を広く学べて良かったです。

観光まちづくり特論(優)

観光で地域を活性化させることについて、文化や歴史を踏まえたまちのデザインや、主体・仕組みづくりなどまちづくりの様々な視点で学んでいく講義でした。
様々な事例から学ぶ中で、どうしても「結局どういうことなの?」とその理論をなかなか汲み取れないことが多くて、講義で学んだことを踏まえて課題をやるとなったときに難しかった!
聞くには面白かったですが、1番ハテナが多かった講義だったかもしれない。
修論執筆時にも少しお世話になった先生の授業だったのですが、考えてみれば修論の時も「結局どういうことですか?」って質問してた気がする笑

観光地域保全計画特論(秀)

これは思い返してもめっちゃくちゃ好きな授業だった!
講義の前半は皇居(江戸城)について。それぞれ様々な視点で情報収集したことを踏まえて、江戸城を世界遺産に登録することを想定したときに、どのエリアをどのように価値を捉えてどういうロジックで保全するか?をプレゼンしました。私は江戸城の総構え(お堀と門)の構造と開発経緯という視点から取り組んだけど、東京の古地図を見まくって現在の東京と比べると発見があって面白かった。

何を世界遺産の要素とするか?で作った発表資料。バッファーゾーンとは遺産を取り囲む地域のこと。

講義後半は東京のベイエリアをどう広く開いていくか?というテーマで、私は浜松町の担当で竹芝とか日の出を実際歩いてみて感じる雰囲気とかをそのままプレゼン内容にしたりしていました。
散歩が元々好きなのでそれを活かせる講義だったのが良かったのかもしれない。コロナで対面で集まって街歩きができなくて、グーグルマップ上でオンライン街歩きしたのが記憶に残っています笑

観光計画・デザイン演習(秀)

これは学部生と一緒に受けた演習形式の講義で、手を動かして作ることが多くて楽しかった!大学周辺の生活・観光資源を地理院地図を使ってデジタル上で表現して、それを立体模型上にプロジェクションマッピングしたり、スチレンボードを切って大学周辺の地形のでかい立体模型を作ったり。
特に面白かったテーマは、「高尾山に新しい宿を作るとき、どういうコンセプトで作るか?」というもの!まず歴史・地理・地質というテーマをもとに地域資源の相関図(以下)を作って、コンセプトを作っていこうというのが創造的だったし、自分の色を出せて良かった。
ただ、院生の受講者が少ないせいで毎回発表させられるという辛さはありました笑

作った資源相関図の発表資料。

M1後期

前期で結構履修したので、M1後期からは正直全然履修してません。なんと、2つだけです。ただ、その2つが濃い!英語英語英語!これが大学院生か!という印象の学期でした。笑
M1後期は結構時間があったんですが、note書くのに精を出したり、修論のためにMaaS関連の情報収集したりしていました。他の学生よりのんびりしていたかもしれません。

観光経営科学特論(秀)

冒頭の授業と名前は同じ、でも内容は全然違いました。先生も違って観光行動分析やマーケティング、ビッグデータの分析系の先生だったので、リスクマネジメントや観光競争力、観光行動や需要予測についての講義でした。
これがまたオール英語の授業だったので、内容を完全に理解できていたかと問われるとどうかな?という感じですが…もともと興味ある分野だったので耐えたなという感覚でした。笑

観光交通学特論(秀)

論文を1本担当して読んで、内容を要約して発表するという講義でしたが、これもきつかった。何がきつかったかというと、その担当論文がガチガチの交通工学系論文でこれまた英語。
私が担当したのは、配車プラットフォームについてダイナミックプライシングや手数料、運転手のインセンティブなど複数の要素を考慮したモデルの最適化みたいなやつ(以下)。ヒーヒー言いながら読みました。

ただ、発表せねばならないという義務感はあるものの一生懸命やれば案外できるということがわかったのは大きい収穫でした。確かに内容の完全な理解まではできませんでしたが、「英語論文??モデル式の理解???ウワァアア」というアレルギー的なためらいはかなり克服できました。

M2は講義なし

そんなこんなで、M1で単位を取れてしまったので、M2では特に講義を履修しませんでした。
履修は講義とゼミで構成されていて、ゼミで修論の分の単位をもらうという感じなのですが、研究室単位のゼミ、似た分野の研究室が集まるゼミ、学科のゼミという3つ規模感のゼミがあり(珍しい?)、2年間を通して発表・議論・発表・議論の繰り返しで、修論の内容以外にも「伝えること」に関してかなり鍛えられました。

修了できそうだ

今確認したら、修了者一覧に学籍番号があったので、無事修了できそうです。

取得学位は観光科学(修士)です。

意識はしてなかったけど、英語結構頑張ってた点について自分を褒めたいですね。研究室にも外国人留学生勢がいるので英語ヒーヒーって感じだったのですが、確かに何もやってなくてもTOEICの点数は伸びました。(入試時700→770点)

おわりに

今回は私が履修した大学院の講義について振り返ってみました。
今後、観光科学の修士号持ってますとか言っちゃって良いのか?ぐらい自分は未熟者ですが、講義を振り返ってみると、色んな側面・切り口から案外しっかり観光を学ぶことができたのかなと思います。
自分の力不足もあり「観光の学問とはひとくちにこういうもの!」というのはなかなかうまく説明できないですが、観光を窓口にして色々なことを学べるので本当に視野が広がります。
あとはほんとに楽しい。どの大学でも観光学科はその地域に密着して何かすると思うけど、私の場合は東京のことを勉強できたというのがものすごく楽しかったです。進学して良かったです。

ただ1点もったいないなと思うのは、仕方ないけどコロナで全面オンラインだった事。観光に関しては講義も演習も対面でやった方が絶対楽しいし、学ぶことも多い!

観光系の大学に進みたいとか、大学院って何してるんとか、大学院に進んでみたいなとか、そういう方々の目に止まれば嬉しいです。

今日はこれで終わります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
カワチ


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