主人公以外にもストーリーとヒストリーがある。『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』
(蛙๑╹ω╹๑ )<劇場で3回観てきた。
ちゅーことで。大好きな『青ブタシリーズ』最新作、『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』を観てきたのだ。
つい今しがた3回目の観賞で桜島麻衣さんのバースデーメッセージカード(特典)もいただいて、豪華版パンフレットも残ってたので購入してきた。
むしろなぜ初日観た時に買わなかったのか?
謎である。残ってて良かった。
いつも通り、ネタバレ有りの感想など書いてみようと思う。
と言っても、映画を観た人にとっては当たり前の事しか書かないかもしれないけれど。
お品書き。
□主人公 "以外" も丁寧描くアニメ
□桜島麻衣さんがカワイイ(カワイイ)
□『不可思議のカルテ』が最強すぎる
□主人公 "以外" も丁寧描くアニメ
虫圭はキャラクターのバックグラウンドを描く作品が大好きである。
いわゆる「キャラクターの掘り下げ」というやつ。
まあ、面白い作品というのはほとんどがそうだと思うし、キャラクターの魅力が深掘りしてある事を嫌いだという視聴者・ファンは少なかろうと思う。
キャラクターの人生が魅力的だから、ストーリーに厚みと重みが出る。つまりそういう話だ。
青ブタシリーズは、主人公の梓川咲太と、ヒロインたちが「思春期症候群」という超常的な現象を通じて仲を深めたり、それぞれが抱える思春期特有の問題を解決したり、解決しないが受け入れたりする物語である。
だから、ヒロインそれぞれの物語ではヒロインの深掘りがあり、歩んできた人生、背負ってきた精神的重圧を丁寧に描く。
それによって、キャラクターに愛着が湧く。
また、似たような経験、理解できる体験など、類似性(類似性の法則)を感じてキャラクターとの距離感を近く感じる。親近感を抱く。
ここまでは分かる。
そしてここで終わらないのが『青ブタ』の、今作の良さだと思う。
今作は「咲太と家族」が深掘りされる訳だが、咲太と花楓の母親がいかに2年という月日の間に苦痛を味わい、咲太と花楓のために精神疾患からの快復に努めてきたのかが分かる。
名前が付いていない(公式情報では公開されていない)母親の想いと苦労が、手記と二人とのやり取りから解る。
①「自分の母親の事をあまり知らない」という事を咲太が気付くシーン
②手記に綴られた家族(物語上、花楓にだけだが)への想い
③花楓といる時の母親らしい振る舞い
④そして病室での「張り切り過ぎちゃったな」という独白
精神疾患をわずらい、二人の子供と離れて病院に入院し、葛藤に苦しみながらも努力し続けた母親の「2年間」を咲太が理解するというラストシーンで、視聴者の私たちも理解する。
本作は「咲太と母親の物語」でもあったのだと。
そして、精神疾患のきっかけであった花楓、母親、咲太、3人を慮ってきた父親、「家族四人の物語」だったのだと。
これだけキャラ名の無い家族の掘り下げをしたアニメがこれまでにあっただろうか。いや無い(反語)。
少なくとも虫圭は知らない。
□桜島麻衣さんがカワイイ(カワイイ)
本作を観た諸兄らであれば、もはや説明は必要無いだろう。
桜島麻衣はカワイイ。
マーメイドスカートの麻衣さんがツボ過ぎる。
料理を作っている時の後ろ姿のシルエットが最高。
自身の母親に咲太を紹介する際にずっと手を繋いでいる麻衣さん。
こんな事されたら死ぬ。
そして朝目覚めると隣にいる麻衣さん。
虫圭は無事死んだ。
エンディング後に流れる次シーズンの発表movieの麻衣さん(原作イラスト)。
シアターの初見勢がざわついた映画ラストの絵である。
シアターの全員が死んだ。
かもしれない。
初見の虫圭は無事に桜島麻衣に持って行かれた。
あまりにもイイ女である桜島麻衣だが、今作の可愛さは異常だった。
衝撃的過ぎる。
□『不可思議のカルテ』が最強すぎる
TVアニメ版から、一貫してエンディング曲である『不可思議のカルテ』
虫圭はずっと好きで5年間聴き続けているが、今回もやはり良かった。
ヒロインごとに『不可思議のカルテ』が存在するが、今回はオールヒロインversionでアレンジもオシャレ。ヴァイオリンがカッコいい。最高。
昨日から配信がスタートした今作versionの『不可思議のカルテ』
なお、虫圭が最も好きな『不可思議のカルテ』は、過去作劇場版『青春ブタ野郎は夢みる少女の夢を見ない』の、エンディングで流れる、曲入りの瞬間翔子さんのブレスが入っているversionである。
解る人には解る。
次シーズンの青ブタはTVアニメという事になるのだろうが、頼むから『不可思議のカルテ』を使ってくれ……叶わないだろうが頼む……🙏
□最後にちょっと伏線回収の話
今作で別時間軸の咲太が「麻衣さんのマンションのポストに手紙を入れておけ」と書き残しているが、その手紙の内容は『麻衣さんの幸せな未来は僕が保証します』であり、これはTVアニメ3話で麻衣さんから「保証」と「保障」の違いを教わっている際に咲太が例文として挙げ麻衣さんに「勝手に問題文を変えないの」と頭を小突かれているものである。
アニメでは5年越しの伏線回収という事になる。
その手紙を読んで麻衣さんは学校のグラウンドを訪れており、『保証と保障』を覚えた翌日に学校のグラウンドで咲太は麻衣さんに告白しているため、この事を麻衣さんは思い出したと推察できる。
凝ってる。
現実時空で5年前の「手を繋いで七里ヶ浜を歩きたい。バニーガールの格好だってもう一度見たい。ギュッと抱きしめてみたいしキスだってしたい」
「好きです。ウソです大好きです」
という告白は、今度は麻衣さんから「いつか二人で家族になろう」というプロポーズになった訳である。
うーん、麻衣さんが素敵過ぎる。
なお、本映画では「バニーガールの格好」以外は全部達成している。
ということで。
今回も青ブタは最高に良かった。
原作はまだまだ続くし、今作で新しく登場したキャラクター(赤城郁美)や前作から引き継がれている伏線(霧島透子)もある。
虫圭は原作未読なので(一部読んでるものもある)、これからも楽しみが続く。
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