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4:私、あなたの事を好きになりたくない。

彼女が帰ってきた日、LINEが出来ないと言っていたあなたは結局私にLINEを送ってきたね。

私には返信をしない理由もないわけで、1日ずっと待っていた彼からのLINEを開いた。

たわいもない会話をして、彼女がお風呂から出てきそうだって言うから、楽しかったって言ったら、
"俺も言おうとしてた。" と彼は言った。
こんなことで舞い上がる私、ほんとうに見ていられない。

「明日、気が向いたらそっち行くわ」

彼女がリモートでバイトをしている2時間の間、暇だから会おうかと彼は言う。

気が向いたら、というのは、いわゆる行けたら行くというやつだ。
行かないことが多いけど、彼は来ると思った。
遠距離の彼女が帰ってきているのに、ほかの女に逢いに来る。

来るだろうとは思ったが、私にも用事がない訳では無い。ギリギリ間に合うか間に合わないかで分からなくて、でも来るかどうかも定かではない、連絡も来ない。という事に、私はだんだん腹が立ってきていた。

20:00
彼からのLINE。
"半には行ける。ここのコンビニでいい?"
〜位置情報〜

すぐにLINEを返す。

結局、私は会いに行ってしまった。


車内で1時間半喋った。
いつも通り距離が近くて、彼は私の匂いがつくかと心配した。
香水は付けてきてないよ。
本当はつけてるけど、彼にはそう言った。
彼女にだけバレればいいのに。それで喧嘩して別れて、私に泣きつけばいい。
私はいつだって受け身なんだ。選べる立場じゃなかった。


愚痴じゃない彼女のことは聞きたくはない。
なのに今日彼の口から出てくるのはただの惚気だけだった。本人はその自覚がないだろう。
私が気にしすぎているだけ。

横目で見た彼の写真フォルダには彼女との写真が沢山あった。
この前私とデートした時に撮ってくれた1枚だけの写真はもう、そのフォルダには無いだろうな。

私はあなたの事を好きになりたくないんだけどな。
あなたからのラインを待ちたくないし、
会う前に緊張したくない。
可愛いって言われたいと思いたくないし、
思い詰めてnoteに書いたりしたくない。

完全な友達にどうやったらなれるんだろう。
私の気持ちが鎮火されるのはいつだろうか。
彼の中での1番が、私になるはずがないんだから、
彼を好きだって気持ちを、素直に受け入れられないまま、
彼に振り回される毎日を過ごしたくないな。

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