幸せだって叫びたいのに迷ってる
走りに出かけようとしたら、気づかぬうちに雨が降っている。今年、何度目だろうか。めっちゃ萎える。
今日に限っては、ぽつぽつと降り始めた小雨が、瞬く間に豪雨へと変わったので、しかたなく雨がやむまでは読みかけの小説を読んでいた。
ついつい物語に没入してしまって、ふと窓の外を見ると、いつのまにか雨はやみ。ようやく走りに出かける。
さっき「めっちゃ萎える」と言っておきながら、雨上がりの道を走るのはけっこう好き。
ちょっと涼しくなった夜の空気も、コンクリートの道からはたと立ちのぼるペトリコールも、何だかちょっと特別感がある。
ひんやりとした空気にあてられて、いつもより遠くまで行ってしまった。行くのは良いけど、帰りが大変なんだ。
羊文学はライブも観にいったし、noteにも歌詞のことを書いたりと昔から好きなバンド。
そんな大好きな羊文学のなかでも、特に心に刺さったのがアルバム『our hope』に収録されている『電波の街』。
シューゲイズ感あふれるサウンドと、現実と希望が入り混じる幻想的な歌詞が、これでもかと好みに刺さりまくる。
何よりもサビ。今のままでも充分満足だなんて、素知らぬ顔で思っていたら喉元に刃を突きつけられたようだった。
心を見透かして、知らんぷりしていた事実を目の前に差しだしてくる。それでも、彼女たちの音楽を聴いて、街の中でいつまでも夢を見る人がいる。
果たして。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?