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書評はこれで最後になるかもしれません。

どうも、ウサギノヴィッチです。

今、ぼくはどうしてもヤバイ小説が読みたくてたまりません。
たとえば? と言われて、具体的に小説家の名前は出てきません。
お芝居で言ったら、松尾スズキみたいな野蛮でシニカル笑いが詰まったもの。つまり、アンタッチャブルな感じのものを題材にしているような小説が読みたくて仕方がないんです!

今回、それを期待して閻連科の小説を読んだんですが、普通でした。
閻連科の長編は異常な小説が多いんですよね。発禁を受けたりしているものも多いので。
選書をしているときにチラッと莫言も読んだんですけど、自分の望んでいるようなものではない。

いや、そもそも、自分の望んでいるものとは何なのかを明かさなければいけないのかもしれないですね。
アンタッチャブルに触れるというのが、ネックで。思想、宗教、政治、性とかテーマにしたら重くなるような話。
莫言の『牛』を途中まで読んだのですが、アンタッチャブルではないものの、農民の日常が描かれていて、これで一波乱あったら面白いのになと思いました。

それで、今回読み通したのは閻連科の『道士』という作品です。
今年に入って、短編集が発売されてその中に入っています。
敬虔な道士が賽銭箱のお金を気にしながらも、真摯に道教の道に励むという話です。

うーん、これといって特筆するものがないというか、やっぱり、ぼくの頭の中が過激なものを求めているから、落ち着いた話を読むと逆に物語を追うことを急いでしまって、頭の中に物語が入ってこないのかな。まぁ、メンタルとか体調も関係しているところも関係しているのかもしれないけど。
でも、ハッと気づかされたシーンがありまして。
賽銭を数え終わって、とある行きがかりのおばあさんに施しをあげようと思って、たくさんある小銭の方をあげようと妻と話になります。しかし、息子が少ないお札の方をおばあさんにあげてしまう。それを見た二人は呆れる。
というのがあります。
このシーンの子供がやったことが、あまりにも子供の考えで。お金の価値観を量で考えていることが、うまく描写されているなと思いました。たしかに、子供は、多い方と少ない方だったら、少ない方を人にあげてしまうよなと感心しました。

だけど、それでも、ぼくは激しい作品に出会いたいと思っています。
最近、WOWOWで松尾スズキの『業音』っていう舞台を再放送してたのをちょっと見たんですけど、「やっぱり、すげー!」と思いました。
この作品はぼくは観に行ったんですけど、映像としてもう一回見れるなら何度でも観たい作品です。

今回は、ちょっととっ散らかってしましましたが、皆さんにお願いがあります。
「こんなヤバイ小説あるんだけど、読んでみろよー」っていうのがありましたら、是非ともコメント欄で教えてください。

最後に、Pさんが書評の企画を始めました。
ぼくのポリシー上、同じ企画を人とやるということは嫌なので、突然ですが、書評については今回で最後にします。
また、なにかあったら再開するかもしれませんし、大雑把にこの本はよかったとかマガジン上には投稿はしていくつもりではあります。

ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

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