7月12日 健康診断の市場規模は○○○○億円!?
普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。
視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。
東京都千代田区三番町に事務局を置き、学術大会の開催、学会誌の発刊などを行う公益社団法人・日本人間ドック学会(Japan Society of Ningen Dock)が制定した「人間ドックの日」です。
日付は1954年(昭和29年)7月12日、国立東京第一病院(現:国立国際医療研究センター)で初めて「人間ドック」が行われたことに因みます。
人間ドック。
毎年受診していますが、人間ドック専門病院もあるくらいですからかなりの市場規模があるのでしょう。
調べてみました。
矢野経済研究所の「健診・人間ドック市場に関する調査」によると、2021年の国内健診・人間ドックの市場規模は8,940億円と予測されています。
そもそも、人間ドックの位置付けですが、まず、法定健診というものがあります。法定健診には、
☑️ 地方自治体が実施する「住民健診」
☑️ 企業・団体等が従業員向けに実施する「定期健診」
☑️ 結 核・肺がん検診、母子健康法・学校保健法などに基づく「健康診断」
☑️ 後期高齢者向けの「高齢者健診」
☑️ 40 歳以上 74 歳以下の公的医療保険加入者全員が受診する「特定健康診査」
などがあります。
人間ドックは利用者が任意で受診する「任意健診」という位置付けになっています。
あれ?義務ではないんだ、と思いましたが、多くの健保組合では法定健診に加えて検査項目の多い人間ドックの費用を補助しています。勤め人、こんなところでも恩恵があるんですね。
人間ドックも含めて、「特定健診」はどれくらいの人が受けているものなのでしょうか?
厚生労働省「2020年特定健康診査・特定保健指導の実施状況について」によると、特定健診の実施率は2008年度には、受診者数2,019万人、受診率38.9%だったものが、2020年度には2,893万人、受診率53.4%と増加しています。
ただし、国の目標値である70%以上にはまだ未到達となっています。
保険者種類別で見ると、健保組合は77.9%、共済組合が79.2%と目標を超えていますが、その他が低くなっていることが分かります。
2021年については、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニーが1.5万人を対象に行なった「健康診断・人間ドック」「がん検診」に関する意識・受診状況の調査2021年版、にデータがありましたのでご紹介します。
受診率では2020年から回復傾向であることが分かります。
また、人間ドックや健康診断を受けない理由、という項目があり、コロナを理由とする人の割合は減っているようです。
このように、当然のように行なってきたこと、1つ1つを、コロナ禍によって考えさせられるのがニューノーマルなのかもしれません。
最後に、人間ドックといえば典型的な「対面」での業務ですが、そこに「非対面」を持ち込もうという新しいサービスがありましたのでご紹介します。
ハルメク・ベンチャーズ株式会社の「おうちでドック」というサービスです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様の頭の体操ネタが1つでもあれば嬉しいです。
一昨年からこうした投稿をしてきました。以下のマガジンにまとめています。