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1月22日 伸びるカレー市場と衰退するカレー市場

今日は何の日?をビジネス視点で掘り下げ「頭の体操ネタ」にしています。
今日の「頭の体操」用質問例はこちら。

→コロナ禍前からレトルトカレー市場は拡大していた。どんな理由が考えられるだろうか?その理由は他の商品やサービスに当てはめられるだろか?


1982年(昭和57年)のこの日、全国学校栄養士協議会で1月22日の給食メニューをカレーにすることを決めたことから「カレーライスの日」です。

実際に小中学校の児童約800万人にカレーライスの給食が出されたそうです。

カレー市場には、大きく分けてカレー粉、カレールウ、調理済みカレー(主にレトルト)の3つの市場があります。

全日本カレー工業協同組合のカレー生産実績のデータは金額ベースの公表は平成20年度(2008年度)で終了しているのですが、その時点では以下の通りの市場規模です。

カレー粉:70億円
カレールウ:860億円
調理済みカレー:575億円
合計:1,505億円

なお、平成13年度(2001年度)は合計1,471億円でしたので、この間ほぼ横ばいとなっています。



一方、感染症の巣篭もり消費で特にレトルトカレーの需要が急拡大しました。

日本食糧新聞の2020年7月の記事によるとPOSデータ(つまり家庭向け)による売上の変化は以下の通り。

レトルトカレーが2月前年比23.7%増、3月同42.3%増、4月同40.9%増、5月同9.5%増
カレールウおよびカレー粉は2月同6.0%増、3月同7.5%増、4月同13.7%増、5月同3.6%減

ただし、こちらはPOSデータのためあくまで家庭用の市場であり、業務用市場は給食関係は学校閉鎖により大幅に出荷を減らし、外食関連も影響を受けていました。


今回、巣篭もりによる買い置き需要などもあってレトルトカレーの伸びが目立ちますが、実は、感染症前からレトルトカレーが伸びていました。

インテージ社のデータによると、レトルトカレーは2017年にカレールウを販売金額で逆転しています(出典:インテージ知るギャラリーHP)。

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この背景には、従来から単身者の需要があったことに加えて、熱湯で温めるタイプに加え、電子レンジで温めるタイプの登場により、高齢者などにも需要が広がったこと、常温で保存ができること、味の改良が進み、リピートする消費者が増えたこと、など社会の変化にメーカーがうまく商品を改良していることが伸びにつながっているようです。

→コロナ禍で大きく売上を伸ばした食品は他にどのようなものがあっただろうか?そしてその理由はなんだろう?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。


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