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#428 とても大きい、「期待値コントロール」をミスした代償。

仕事でもプライベートでも大事にしていたはずの「期待値コントロール」。失敗してしまったので、メモ。


1、「期待値コントロール」とは?

一般的な名称ではないと思いますが、読んで字の如くなので解説は不要かと思います。そう、「期待値をコントロールする」、ということです(コントロールという言葉はあまり好きではありませんが、まぁ、わかりやすいので)。

依頼があったときにきちんと確認する、ということに近いのですが、もう少し幅広くて、必ずしも依頼だけでなく、こちらが相手にアクションを起こす前に、サプライズにならないように、ある程度、前提となる情報を与えることで心算をしてもらう、いわゆる頭出しのようなものまで含みます。

この「期待値コントロール」、個人的にはかなり大事なことだと思っています。

なぜなら、どんなに良いと思うアウトプットであっても、相手の期待と異なっていると、驚かせてしまったり、そうじゃない、となってしまったり、とお互い不幸なことになるからです。

なので、気をつけているのですが、最近、大きなミスをしてしまいました。

2、期待値コントロールをミスすると何が起こるか?

私が昨年着任してから、あるチームは業務量が多く、人が足りない、という状況が続いていました。そのため、人を補充すべく動いていたのですが、この状況下で、新規採用が凍結されています。その中で人を補充するとなると社長決裁なのですが、認められることはかなり難しい状況でした。

その状況はチームメンバーには折に触れて伝えているつもりでしたが、4月にやっと補充の目処がたち、そのことを伝えた時にそのチームのリーダー(課長)の反応が芳しくありません。

よくよく聞くと、「なぜ業務が分かっている部門内からではなく、部門外の人なのか」ということが不満のようです。

ただでさえ業務が逼迫している状況です。前提となっている業務そのもの(勤務先は全く異なるビジネスを行なっているいくつかの部門から成り立っています。他部門からすると、別部門は全くの別会社、といってもいいくらい別のビジネスモデルです)から教えないといけないのでより大変だ、という想いが不満の背景にはあります。

正直、こちらとしては大変な苦労をして、新規採用がNGだから、何とか他部門からということで(他部門も人を出してしまうと、新規採用NGですから、補充できない状況です)あちこち当たってやっと確保してきたのに、とムッとしてしまいました。

でも、これは、自分のせいだ。「期待値コントロール」を怠っていたせいだ、とすぐに反省しました。

私がチームメンバーに言っていたのは、「新規採用はNGだが、何とか社内で確保できるように動いている。何とかしようとしているのでもうちょっと頑張って欲しい」という内容でした。

私からすれば、新規採用がNGなのだから、人を出した部門は人は補充できないから、人は出したがらない、ということは明らかです。でも、そこまで説明していませんでした。

チームメンバーにとっては、厳しいのかもしれないが、これまで同様、同じ部門から人が来る、というのが、「期待値」だったのです。

これが、「期待値コントロール」をミスした代償です。


3、まとめ

いかがでしたでしょうか?

訂正すればいいのでは?と思うかもしれませんが、第一印象というのは一回しかないので、そこから取り返すコミュニケーションというのは高くつきます

しかも、今回の場合、せっかく来てくれる人にとっても、「あぁ、手間がかかる人が来ちゃった…」という歓迎とは程遠い空気のところに着任してもらうのは、本当に申し訳ないことになってしまいます。

これも、新しく来てくれる人にとっての第一印象は一回しかありませんから、「あれ、なんか歓迎されてない??」ということで刷り込まれてしまいます。

それもこれも、私が、「分かってくれているだろう」という、「だろう運転」をしてしまったことが原因です。

たったそれだけのことで、これだけの代償が発生します。やはり、「期待値コントロール」をミスするとその代償は大きいのです。


ちなみに、事後策として、受け入れるチームメンバーに集まってもらい、部門外から取らざるを得ない状況と、その人の今やっている業務や評価されているポイントと今後担当してもらおうとしている業務との親和性、などを説明し、育成プランを具体的にし、具体的にどこが不足するのか、不安があるのか、などを明確にし、そのために私の方でできる支援策を具体的に決め、質疑応答も含めて時間をとり、その後、一人一人個別に話もしました。

さらには、異動してきてもらう人にも、業務が全く異なること、受け入れ側も業務が逼迫していて丁寧に教える時間がないかもしれないが、質問すれば間違いなく対応してくれるし、もしそれでも困ることがあれば、直接自分に言って欲しい、というコミュニケーションもしました。

これも「期待値コントロール」と言えます。後追いですが…

ただ、このタイミングであれば、まだリカバリーは何とか可能です。着任してから気づいた場合、コミュニケーションコストはこの数倍になるでしょう。

このように、「期待値コントロール」はやることの内容そのもの、今回の場合、人を補充するということ、そのものよりも、重要なものなのです。

って、分かっているのに、ミスっちゃいました…


最後までお読み頂きありがとうございました。

失敗談ですが、どこか参考になるところがあれば幸いです。


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