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#407 <希望>は「力」か「災厄」か 〜日経新聞記事を読んで〜
10月24日付日経新聞28面の「希望という仕掛け」を読んで思ったことを、メモ。
1、どんな記事?
歌人でもあり、情報科学者でもある坂井修一氏が毎週連載しているコラムで、今回はギリシャ神話の「パンドラの箱」のエピソードについて書いたものです。
世界で最初の女性パンドラは、好奇心にかられて<あけてはならない箱>のフタをあけ、病苦、嫉妬、怨恨、復讐といったあらゆる災厄を世界に撒き散らす。しかし、箱の底にはただ1つの良き物、すなわち<希望>が残されていて、これが人間に生きる力を与えることになる。そんな話だ。
坂井氏は「この話には2つの解釈がある」と続けます。
1つはもちろん、前述の通り、<希望>=「人間に生きる力を与えるもの」
(私もそういう解釈でした)
もう1つは、以下の通り。
人はどんなひどい状態になっても、<希望>があるために、この世から去ることができない。不幸に耐え続けるために残された<希望>こそ、パンドラの箱の中でも最悪の災厄である。そんな解釈である。
詳細は省きますが、坂井氏はギリシャ神話でのパンドラとゼウスや他の登場人物との関係を考えれば、2つ目の解釈ではないか、としています。
そして、歌人らしく、こう結びます。
この<希望>は別の豊かさのもとでもある。苦悩と希望に引き裂かれることこそ、文学芸術の源泉なのだから。
2、まとめ(所感)
いかがでしたでしょうか?
2つ目の解釈、知ってたよ、と言う方も多いかもしれませんが、私は全く…
ちょっと驚きました。
その驚きは2つ。
☑️ え?そんな解釈もあったの?ということ。
☑️ <希望>にネガティブな面がある(解釈が可能)ということ。
なんにでも、プラスの面とマイナスの面がある、とは分かっているつもりですが、<希望>については、無邪気にプラスの面しか見えていませんでした…
確かに、<希望>があれば、大変な目にあったり、不幸になっても生きていける、ということは、反対に、<希望>があるからこそ、その大変な目や不幸に耐え続けなければいけない、と言うこともできます。
言われてみれば、簡単なことです。そう、「当たり前」のことです。
以前、「格言こそ疑え」という投稿をしているくらい、自分では「当たり前」こそ疑う、ということを意識しているつもりなんですが、まだまだ、と気付かされた記事でした。
最後に。
<希望>は「力」なのか?「災厄」なのか?
皆さんはどう思われましたか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
日経新聞記事の紹介でしたが、「当たり前」を疑うためのネタとして、以下の「頭の体操」を投稿しています。よろしければ覗いてみてください。
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