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6月25日 詰替容器をめぐる仁義なき!?戦い

はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための質問例はこちら。

→詰め替え容器の普及は「もったいない」「エコ」という面と、安い、という実利の面とが、うまく両立できたことが要因だろう。こうした両立で資源を節約できるアイディアは他にどのようなものがあるだろうか?


埼玉県川越市に本社を置き、化粧品の開発・製造・販売などを手がける株式会社ちふれ化粧品が制定した「詰め替えの日」
日付は1974年(昭和49年)6月25日、第1次オイルショックによって原材料が高騰している中、価格の維持や省資源を推進するために、同社が詰め替え化粧品を発売したことにちなみます。


詰め替え。
今は当たり前のようにありますが、最初はオイルショックで容器を作るプラスチックがなくなったことがきっかけだったそうです(ちふれ化粧品HP)。


シャンプーなどでよくみる詰め替え容器ですが、「パウチ」というそうです。富士経済グループの国内容器・放送材料市場の調査によると、詰め替え商品に採用される「パウチ(非食品用)」の市場規模は、2019年で267億円2023年予測で294億円と成長が見込まれています。

中でも、注ぎ口がある「スパウト付きパウチ」が伸びる予測で、2023年には2019年の2.1倍に伸びるとされています。

きっかけは材料不足でしたが、今では環境に優しいということで選ばれている面もあります。

少し古いのですが、ちふれ化粧品が2016年に公表した「詰め替え化粧品に関する意識調査」によると、詰め替えの経験は実に98%の人があると答えています。

特に、ヘアケア商品、洗濯用洗剤、食器用洗剤で多くなっています。

年代別では、20代、30代は価格の安さ、50代、60代はゴミを減らせる、環境に配慮したい、容器を捨てるのがもったいない、という理由が多くなっています。

今、同じ調査をしたら20代30代もゴミや環境を理由にあげる割合が増えているかもしれませんね。

一方で、詰め替え用商品に関する不満点は、やはり中身がこぼれること、中身が残ること、が多くなっています。


これら不満を解決する商品開発努力によって生まれたのが、先ほどのスパウト付きパウチの誕生につながります。


こうして普及した詰め替え容器ですが、先ほどあったように、ゴミを減らす、という効果は具体的にどの程度のものなのでしょうか?

花王が公表している同社の取り組みでは、詰め替え・付け替え製品の推進により、2020年実績でプラスチック削減量は121.6千トンにもなるとしています。

近年では、この詰め替え容器の普及を大田区の町工場がビジネスチャンスに変えています。

それは、詰め替え容器をそのまま使えるようにする製品、その名も「詰め替えそのまま」です。

というのは、昨年ご紹介したのですが、これをパクった(失礼)訳ではないでしょうが、花王が以下のような商品を出しています。


定点観測していると新たな気付きもあって興味深いですね。


最後までお読みいただきありがとうございました。

1つでも皆様の頭の体操になるネタがあれば嬉しいです。

一昨年の7月からこのような投稿をしております。以下のマガジンにまとめておりますのでよろければ覗いてみてください。


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