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特許を「読む」とは、どういうことか~「アウトプット」につながる情報の読み方

動画の方でも、結局同じことを繰り返し説明しているのですが、特許を読む、とは

「字面」

を読むということではありません。

例えば、今後、ある企業がどのような技術を製品化しそうか、とか、次にどのような技術開発を行う可能性があるか、などを、特許出願動向や、特許取得動向から

「推測」(先読み、裏読み?、行間を読む?、みたいな)

するわけです。

「読む」

という日本語は、面倒ですね。

よく、

「技術のことがわからないと、特許は読めない」

というような話になることがありますが、良い特許の一部には

「まだ存在していない技術」
「まだ製品化されておらず、大半の人が知らない技術」

が書かれていることもあり、知っているか知らないかは、余り重要ではないというか

「予め、全て知っておくことは不可能」

だと、私は考えています。それよりも

「特許には、読み方がある」(道具がある)

ことを知り、その道具を磨くほうが、大事かなと思っています。対象(発明・技術)は無限ですが、道具(読み方)は、有限だからです。

読むとは、どういうことか、の一例をあげると、例えば、発明塾で討議をして結果を出そうという場合、

「そもそもこの特許は、どういう技術開発の流れの中で出されたものか」
「なぜこの権利が取りたいのか、そもそもどの程度取りたいのか」
「権利化されなかった出願の場合、なぜ権利化されなかったのか」
「発明者は、どの程度の力量や実績があるのか、この分野のキーマンか」
「関連出願にどのようなものがあって、明細書中に記載された発明の本質部分はどこなのか」

などを

「読んで」

来て欲しい、と考えています。

「字を読む」

のではなく、

「その背景にあるものを、読む」
「見えてないものを、推測し、確かめていく」

そんな感じです。

伝わったでしょうか・・・。


楠浦 拝

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