(参考図書)「腑に落ちるまで考え抜く」ための、リベラルアーツ~人はそもそも、「世のため人のため」に働くようにできている
こんにちは。楠浦です。
今日も、発明からは少し離れて、参考書籍紹介です。
取りあげるのは、以下です。
著者の出口さん(ライフネット生命 創業者)は、大学の大先輩でもあり、先日紹介した麻生川先生からのご縁で、何度か、講演会をご一緒したことがあります。
お会いしてお話すると、大変オモロい方です。
著書からも、その雰囲気は伝わってきます。
タイトルに、教養 とありますが、1/3程度は、出口さんの
「仕事術」
的なことの紹介に割かれており、これまた参考になるのではないかと思います。
内容に入りましょう。
● 出口さんの「仕事術」~数字・ファクト・ロジックで考える、身近な人を目標に、例外は設けない、必要のない付き合いを省く
塾生さんは、僕が日頃から言っていることに、非常に近いと感じるでしょう。いろいろ突き詰めて考えると、似たような結論になるのか、よくわかりませんが、、、。
例えば、努力が続かない人は、
「身近な人を目標にするとよい」
というのは、僕も以下で触れています。コマツ時代の上司の教えです。
あまり書くとネタバレになるので、詳しくは書きませんが、
「数字・ファクト・ロジックで考える」
「身近な人を目標にする」
「例外は設けない」
「必要のない/形式的なお付き合いを省く」
「空いている時間に、会社の誰でも勝手にスケジュールが入れられる」
「健康を気にしすぎない健康法」
「わからない部分は、繰り返し読み直す(アンチ速読)」
「読まないわけにいかない本は、さらっと読む」
など、僕が日頃から話していること、実践していることに、かなり近いことが書かれているので、塾生の方は、仕事術の本としても、活用ください。
数字・ファクト・ロジック、については、僕は、企画書や発明提案書において
「事実と意見」
を整理してね、と口うるさくいうのと同じです。
弊社内でも、これがごちゃごちゃの方が(かつて)多くて、困ったことがあります。これでは仕事になりません(なりませんでした)。
● 「腑に落ちるまで」考えられるか~教養とは何か
第1章の 教養とは何か のところに、
「自分の頭で、腑に落ちるまで考える」
ことについて、書かれています。
腑に落ちるまで考えるために、いろいろ調べ、勉強する羽目になる、というのが実際のところだと僕は考えており、それが
「発明塾」
で日々行っていること、
「行っていただきたいこと」
です。
「わかりません」
「自信がありません」
は不要で、
「わかるまで考えてください」
「自信が持てるまで調べ、ロジックを練り、確認してください」
と、いつも言います。
「専門外なので」
「苦手なんです」
というのも不要です。
関係ありません。
「どうしてもやりたいこと」
(発明塾は、どうしてもやりたいことを考え抜き、提案し、実行に結びつける場です)
であるかぎり、必ず、乗り越えることができます。
● 人生を「オモロい」ものにする~仕事は「どうでもいい?」と考えた方が、自身の信念を貫ける
出口さん流のレトリックだと思います。
出口さんがここで指す仕事は
「会社の命令」
「上司の命令」
と置き換えたほうが、大半の方にはわかりやすい気がします。職場を絶対視せず、仕事はどうでもいいものだ、と考えた方が、上司に嫌われるのでは、とか、周りに顰蹙(ひんしゅく)を買うのでは、などと考えず、
「自身の信念が貫ける」
と、彼は言っているからです。
「人は仕事を通して、何らかの社会的使命を果たしたいという志を持っているもの」
「人には不思議な一面があり、世のため人のためとか、大義とかいう言葉に弱いところがある」
とも書かれています。また、
「オモロい」
の定義も、僕と同じで
「興味深い](Interesting)
であり
「笑える」(Funny)
ではない、としています。
発明塾が目指す 楽しい オモロい も、同じです。
出口さんの仕事術を知りながら、
「リベラルアーツ」
にも関心が湧く、そういう本になっているなと感じました。
ライフネット生命の宣伝のために本を書いている、とはっきりおっしゃっているので、マーケティングの方針がすごくはっきりしていて、読みやすいですね(笑
僕が個人的に関心を持ったのは、出口さんの美術好きの部分です。
出口さんが、美術に興味を持ったきっかけは、ロンドン赴任中にナショナルギャラリーに行ったこと、だそうで、その後、世界中の美術館を旅したとされています。僕も、最初の海外旅行のきっかけというか目的が、ヨーロッパ中の美術館めぐり、でした。
絵画も、文章と同様に
「読み解く」
ものだと、僕は考えています。背後にある歴史や、画家の生きざまなどを知ると、絵の見方が変わります。
本好きで読書好き、という点は似ていますね。
楠浦 拝
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