【アパレル業界の話⑩】ブルックスブラザーズの破綻に思う。
驚くべきニュースが飛び込んできました。
https://www.wwdjapan.com/articles/1096188
アメリカントラッドのシンボル的なブランドは、今後一体どのような道をたどって行くのでしょうか。ブルックスブラザーズはアメリカ最古の洋服店であることには変わりはなくその価値を今までと同じように維持したまま、変革、進化していくことを期待するばかりです。
アメリカの破産再生チャプター11は、買収前の手続きにはよくあるケースです。新しい買収先がどこになるかは分かりませんが、ブルックスブラザーズの価値を大切にし、成長させることができるところが管理するようになってほしいものです。
カジュアルすぎるスタイルがファストファッション中心に広まっている現在ですが、クラシックでトラディショナルなクオリティー重視のブランドの存在は貴重です。
実は所有してみてはじめてその良さが分かるブランドでもあり、デザインや機能性といったファッション性を語る前に、アメリカという国の文化そのものを語る必要があるブランドでもあります。
トラディショナルなファッションが大好きで若い頃から慣れ親しんだブランドでもあるブルックスブラザーズは、私にとって先生みたいなもの。様々なアイテムやイラストのカタログで洋服とはこういうものだと教えられたブランドです。そんなブランドが他にあるでしょうか。
【ファッション アイテム探訪③】オックスフォードの○○シャツ抜きにカジュアルは語れない|クスオのフクオ @kusuonofukuo #note https://note.com/kusuofukuo/n/na29e97a1967e
今のオーナーであるクラウドデルベッキオは、次のように語っています。
「歴史があるからよいのではない。よいから歴史があるのだ。」
ブランドがたどってきた歴史と文化の本質を知るオーナーから次にバトンを渡された人はそれを踏まえて現在のファッション文化に新しい風を吹き込んでほしいと思っています。
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