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単身赴任(仮) の中断

きょうは、石垣島(出張先) に家族が来る日です、という話。

朝6時の電話。

 きのうはなかなか寝付けなかった。

 ”遠足の前夜は、楽しみで寝られない” とか、そういうのではない。今日はいまの仮宿を退去する日だから。片づけでなにかと時間がかかってしまったのだ。

 これぐらいで終わるだろう、と思って始めたことも、結局想定以上に時間がかかってしまう。そんなことはザラにあるのに、また同じことを繰り返してしまう。

 もはや、背負った定めのようなものだ。

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 目が覚めると、電話が鳴っていた。

 朝6時、妻からだった。


 ぼんやりした頭のまま、電話を手に取る。


 そうか、そろそろ。

 そっちを出発する時間だったな。


 きょうは、妻と、息子らが。

 石垣島にやってくる日だ。

寂しさを振り返れるか


 2/15に石垣島にやってきた。だから…、ざっと40日ぶりか。家族に会うのが。これだけ顔を合わさない時間があったのは、もちろん、初めてのことだ。

 だから。ずっと前から。

 きょうが楽しみだった。

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 きのうは、幼稚園の終了式。それできょうからは、春休みというわけだ。

 春休みになると同時にやってくる計画は、ずっと前から立てていた。この機会を逃すと、石垣島旅行なんて、考えもしない。飛行機に乗るのは、本当に財布に痛いのだ。

 絶対この機会は逃してはいけないと思って、ずいぶん前から計画していた。

*****

 楽しさ源泉は、寂しさだろう。

 と正直にいうと、そんな風に思う。


 わたしは一人が好きなのだ。と思っていた。

 実際そういう一面があるのは、正しい。

 とはいえ、やっぱり家族が大切なんだ。


 そう思えたのが、この石垣島滞在の、一番の成果のような気がする。

わたしという時間

 石垣島に来てからは、家族とのコミュニケーションは、もっぱらLINEのビデオ通話だ。

 はじめは、それで十分だと思った。

 3日に1回それで話すくらいで十分コミュニケーションはとれる。それに、せっかくのひとりの時間を必要以上に使いたくなかったのだ。

 (ちょっと顔を合わさないくらい、どうということはない。)

 そんな風に思ったのだが…。

*****

 一人でいるというのは、ストレスを感じやすい。とくに仕事がうまくいっていない時期の不安は、なかなかきついものがあった。

 こんな時に、家族がいてくれれば。

 そう思ったことに気が付いた瞬間が。

 ある意味での、隔世の瞬間だったかもしれない。

13時まで、あと6時間。


 妻からの電話にでると、画面には息子が映った。

 相変わらず元気そうだ。

 朝6時に、もう着替えが済んでいるなんて、奇跡のようだな。


 「おきなわ、楽しみ」


 マスク越しにそう語る様子が、本当にかわいい。


 あぁ、はやく来ないかな。

******

 石垣空港に着くのは、13:20。

 あと、6時間後か。


 この滞在を、これまでに、

 なかったような。素敵な体験にしたい。


 

 待ち遠しくて。

 仕方がないよ。


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