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俳句 〜驚きと感動の詩〜 小エッセイ


俳句にご興味のあるnoteのみなさまに、俳句の様々なことについてご紹介をしていく記事です


『俳句 〜驚きと感動の詩〜』

現在までに詠まれてきた名句・佳句の数々、
それらはなぜ名句・佳句になり得たのか。

それらに共通しているものがあるなら、
それはいったい何なのかについて探ってみました。


結論からいうと、
古今の名句・佳句ほぼすべての作品のなかに

「驚き」と「感動」

の要素が秘められているようです。


驚きとは、
1句を読んだときのはっとする機知のこと

感動とは、
1句を読んだあとのしみじみとした余情のこと

この驚きと感動は1セットで、1句のなかに両方そろっているのが望ましいようです。

また驚きが新鮮で、感動が深いほど
より強くこころに響いてくるともいえそうです。


たとえば句会などでは、

鋭い機知で読者を驚かせただけの句は、
うまいことを言っただけの句と指摘されます。

深い余情をこめようとしただけの句は、
おもしろみがないただごとの句と指摘されます。

両方を兼ね備えた句がやはり評価されるようです。


これらのことは、俳句がまだ発句と呼ばれていた遠い昔から現在までほぼ変わりがないようです。

スポーツのボクシングに例えて
少し大げさにいうと、

驚きはジャブ、感動はストレート

そのワンツーパンチで、読者の方々のハートをノックアウトするといったことが、俳句を詠む上での基本の1つとしてあるのかもしれません。


古今の名句・佳句

それぞれの作品の驚きと感動を
ぜひ探ってみてください

閑かさや岩にしみ入る蝉の声 芭蕉

目には青葉山ほととぎす初鰹 素堂

木枯の果てはありけり海の音 言水

春の海終日のたりのたりかな 蕪村

雪の朝二の字二の字の下駄の跡 田捨女

けふまでの日はけふ捨てて初桜 千代女

世の中は三日見ぬ間の桜かな 蓼太

重箱に鯛おしまげて花見かな 成美

痩蛙負けるな一茶是にあり 一茶

赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり 子規

桐一葉日当たりながら落ちにけり 虚子

生きかはり死にかはりして打つ田かな 鬼城

いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


*個人的な考えや見解をまじえて書いた記事です

*俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります


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