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セックス依存症だった頃の話③

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転機が来たのは

体を壊して
実家に戻っていた頃でした。

 

親の財布からお金を盗って

彼氏に会いに行きました。

 

でもやることはずっと一緒。

セックスしてギャンブルして。

 

その頃に
花ちゃんを妊娠しました。

 

最初は
堕ろそうと思いました。
 

だって、
最低なわたしのの子どもが
幸せになるはずない
と思ったから。

 

そのことを親に話すと

「堕ろすのだけは
 絶対にダメだ」

と言われました。

 

わけが分からなかった。

わたしが
幸せにできるはずがないのに。

 

子どもが不幸になるだけなのに。

 

もう頑張れないよ。

もうできないよ。

 

 

わたし、
お父さんとお母さんが
思ってるような

いい子じゃないもん。

 

わたし、
ずっと頑張ってきたよ。

 

長女だし、頭いいし、

二人が入りたくても
入れなかった大学にだって
入れたよ。

 

 

でも、もう無理だよ。

本当は
なんにもできない
ダメ人間なんだよ。

 

価値なんてないんだよ。

 

 

お母さんとお父さんに
愛されるような
いい子じゃないんだよ。

 

そう伝えました。

 

「子どもは
 お父さんとお母さんが
 育てるから」

「だから堕ろすんじゃない」

 

そう言われました。

 

その時、ちょっとだけ
ほんのちょっとだけだけど

 

あれ?

 

って思ったの。

 

こんなわたしは
愛されるはずがない
と思っていた。

 

 

だから、

堕ろしていい
と言われると思っていたし

子どもの面倒も見ない
と言われると思っていた。

 

とにかく、
彼氏とこれからどうするか
話をしてきなさい、

 

そう言われて
彼氏に子どもができたことを
伝えました。
 

 

彼氏はびっくりしてたけど

 

「別れるつもりはない」
と言ってくれました。

 

これも、
わたしにとっては
信じられないようなことだった。

ずっと最低なことしてきたし

金食い虫だし
わがままだし

こんなわたしと一緒にいるのは
わたしがヤれる女だからだ、
と思っていたから。

 

だから、
子どもができたことを伝えたら

すぐに連絡が取れなくなる
と思っていた。

 

なんとなく
男とはそういうものだ
と思っていた。

でも、あっという間に

婚姻届を出して
結婚式をして
二人暮らしを始めて
花ちゃんが生まれた。

 

花ちゃんがお腹にいるとき

わたしはやっと
死のうとすることをやめた。

 

わたしが死んだら

花ちゃんも死ぬから。

 

この命は
わたしだけのものではないんだ
とやっと理解できた。

産後は4ヶ月位実家にいた。

 

上げ膳下げ膳で
全部実家の家族にやってもらった。

 

その頃にはもう
セックス依存症では
なくなっていた。

 

育児で忙しかったのもあるけど

セックスできなくても
旦那さんは
わたしと一緒にいてくれるから。

断られても
奈落の底に落ちることは
なくなった。

 

それが、
わたしが
セックス依存症だった頃の話です。


続きます


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