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#短編
ページの人(短篇小説)
Chapter01
頭から紙が生えるというと、言葉遊びのようでややこしいので、ページが生えると表現することにする。
羽千鳥(はちとり)もとりの頭皮は、生まれてずいぶん長い間なにも生えてこず、つるつるとしたままだった。
しかし5歳2か月のときに、白く小さな突起物ができ、それがみるみる成長して文庫本くらいの大きさのページになった。また、このページには文字らしいものが書か
Chapter01
頭から紙が生えるというと、言葉遊びのようでややこしいので、ページが生えると表現することにする。
羽千鳥(はちとり)もとりの頭皮は、生まれてずいぶん長い間なにも生えてこず、つるつるとしたままだった。
しかし5歳2か月のときに、白く小さな突起物ができ、それがみるみる成長して文庫本くらいの大きさのページになった。また、このページには文字らしいものが書か