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海と山と~会いたい景色とはじめての景色に会いに行く富山旅。第2話


旅の最終日。
はじめて乗車する路線に乗り込み、はじめての景色に会いにいきます。

紫色の矢印です。


と、その前に第1話も読んでいただけると嬉しいです。↓↓↓


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ヘッダー写真を見ると行先はアルペンルート雪の大谷?と思われがちですが違います(汗)

いつか行ってみたい。
※こちらの画像は立山黒部アルペンルート
公式ホームページより


でも富山側から立山黒部アルペンルートにアクセスする時と同じ路線に乗るのは間違いありません。

富山地方鉄道に乗って立山駅へ向います。

行先表示にもアルペンルートの文字
第1話のあいの風滑川駅と
隣り合わせだった駅はこちらの路線です。
9時11分発 普通立山行きに乗ります。


ホームに入ると、たくさんの行先票が吊ってありました。これってすべて現役?博物館以外でこんなに様々な行先票を一度に見れるなんてなかなか無いかも。

この路線は西武電鉄や京阪電鉄から譲り受けた車両なども走らせている鉄道会社で馴染みのある人は、ここに来るだけで懐かしさを感じるかもしれませんね。

私が乗車するのはこれのようです。


立山まで約1時間の電車旅です。

どこから撮っても様になる。すごい山だ。


曇天の中でも立山連峰はその存在感をあらわ
にしてきます。

立山までの車窓は前方、右、左と立山連峰の見える位置が変化するので、どの席に座っても楽しめると思います。と言うより立山連峰につられるように席を移動してカメラを向けておられる方がたくさんいました。私もその内の一人でしたけどね(苦笑)

ローカル線代表のような雰囲気。
このような電車に乗るのはけっこう好き。
走行中の車窓からの立山連峰は
風情がプラスされる気がする。
運転室の窓枠が額縁に見えてくる。
ちょっと汚れてるけど、それも味。
昨日からずっとこの山を眺めているのに
ひとつも飽きない。
登山スタイルの方がたくさん乗って来ます。
関西人の私にはあまり馴染みないけど
レッドアロー?ニューレッドアロー?
どっちでしょうか?
途中、常願寺川じょうがんじがわを渡ります。
鉄橋に入ると速度が落ちたので
徐行運転してくれたような気がします。


太陽が出ているともっときれいな水流を眺めることができるかもしれませんね。

この常願寺川じょうがんじがわは “日本一の暴れ川” とも言われていて、たいへん勾配のある急流河川。河口(富山湾)と源流の距離があまり長くないのに標高差が3000mもあって万年雪まんねんゆき※で覆われる立山、薬師岳やくしだけを源にした河川なんです。

※ 山岳地帯の谷や斜面に夏期になっても局地的に残っている積雪がそのまま融けずに越年するもの。

もうそろそろ終点立山駅です。
到着
立山駅ホームはひんやり。
照明も控えめで哀愁漂う雰囲気。
外観は打って変わって
ロッジ風のオシャレな駅舎
あ、ここに今から行くところが
写っています!

立山駅で降りた乗客の内、ここへ向かったのは私だけでした。

立山ロープウェイのりば

みんな、こちらのほうへ吸い込まれるように
行ってしまいました。やっぱり雪の大谷かな。

私は今から駅前にあるバス停に停車しているバスに乗り込みます。

今日、会いに行くはじめての景色は日本一の落差を誇る称名滝しょうみょうだきです。

立山駅から称名滝までのバスは片道500円。
乗車時間は15分ほど。ちょっぴり高い気もするけど、道中にも見どころがあるので良しとしましょう。

その見どころがこれです
悪城の壁あくしろのかべ
実際のを見ると
もっと迫り来るものを感じます。

悪城の壁あくしろのかべ
名前の由来がちゃんとあって「すごく恐ろしく砦のように人を寄せ付けない壁」と言う意味だそう。

昔、立山火山の噴火でできた溶岩の大地が称名川によって深く削られたことでできた断崖だんがいで一枚岩の大きさは高さ500m 延長2kmで日本一を誇ります。

岩壁がスプーンで削ったようになっているのは繰り返す雪崩によって出来たのではないかと言われている。
実際に下のほうにある白いのは雪です。

立山駅と称名滝しょうみょうだきの間に展望台があるのですがマイカーでないとアクセスが難しいようです。そちらの方がもっと迫力のある悪城の壁あくしろのかべを見ることができるみたいですよ。

このあたりは日本一の宝庫ですね。
称名滝も日本一です。では見に行きましょう!

細く見えてるのはハンノキ滝。
雪解けの春や大雨のあとにしか現れない。
出現したり消えたりする滝
あちらこちらに雪が残っています
とにかく水がきれい
ゴーッと言う水の落ちる音が聞こえる
この橋を渡る時は滝壺からの水しぶきが
降り掛かってきます。
普通に濡れます(笑)
渡ってから撮影したしょうみょうはし

一気に空気が変わります。体感温度もグッと下がります。風向きにもよりますが濡れたくない人は雨具を持って行くのがいいかも。正面の滝壺から巻き上がってくる水しぶきなので前方からブァーと降り掛かってきます。雨具といっても傘は無意味です。

だけど、川の水があれだけ綺麗なんですから逆に浴びないのはもったいない気もします。

橋の真ん中から撮影
左が称名滝しょうみょうだき
右がハンノキ滝
5月下旬だと言うのに
まだこんなに厚みのある雪が残っている


このあたりの景観は写真では伝えきれない。

とにかく圧巻の連続。
目に飛び込んで来る迫力に加え、聞こえてくる水の落ちる音は少し怖ささえ覚えます。

透明度がすごい
左側→称名滝しょうみょうだき
右側→ハンノキ滝

称名滝が日本一の落差に認められている滝なのですが実はハンノキ滝の方がより高い位置から水が落ちてきているのです。
称名滝が350mに対してハンノキ滝は500m。だったらハンノキ滝が日本一!
᠁だけど、違うんですね。
先にも述べたように、ハンノキ滝は春の雪解けや大雨の後にしか現れない滝。常に水を落としているわけではないので、日本一に認められていないんです。言わばハンノキ滝は幻の日本一。それはそれで神秘的でいいと思いませんか?

さらに、この称名滝は大昔は立山駅のすぐ近くにあったそうなんです。流れ落ちる水の勢いに侵食されて少しずつ後退していき今の位置にあるのだとか。

なんだか、ただの旅行では無くなってきましたね。でも、行く価値は充分にあります。
自分の目で、耳で、肌で大自然の成り立ちを感じてほしいと思います。

プチ情報ですが、こちらも行くなら午後がおすすめ。晴れていて西日があたると虹がかかる時があるそうです。

私が行ったのは午前中で、しかも曇天だったので虹とは無縁でした(苦笑)


今回の旅はこれでおしまい。

称名滝しょうみょうだきにハンノキ滝も見る事ができて、富山に来るたびに感動させられっぱなしです。

大好きな富山。また来るから!って言いたいところなんだけど来年春からは少し行きにくくなります。北陸新幹線が敦賀まで延伸することにより、サンダーバードの運行は敦賀止まりに。大阪から北陸方面に行く交通費は実質値上がりします。サンダーバードの車窓から望む白山はくさん好きだったのになぁ。時代の流れには逆らえないとわかっているけど、正直残念です。

だけど、好きな気持ちはきっと変わらない。
ありがとう富山。





くろしお

立山駅でランチに入ったお店

なんとなく入ったお店だったんだけど、ここの山菜御膳が絶品でした!

ここの名物は溶岩カレーなんだけど、
あえての山菜御膳をオーダー。
これが大正解。
こんなに味の濃い山菜食べたの初めて
この立山コロッケは里芋のコロッケで
アクセントにチーズが入っていてめちゃおいしい
山菜の天ぷら絶品でした!

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