【随筆/まくらのそうし】 含羞草(オジギソウ)
オジギソウが好きである。
つん、と突けば葉を閉じる、あの不思議さに心奪われ、オジギソウらしき葉があれば、取るものも取りあえず突いてみる。
が、なかなか本物に出会えない。突いても突いても、知らんぷりの偽物ばかりなのである。
それでも一度で諦められず、通りかかるたび、つん、とやる。しかし、やはり葉は閉じぬ。その次も、次もやるうちに、オジギソウを思いやるような気分になり、これが本物だったとして、こうもつんつんやられては、たまったものではないかもしれない、葉を閉じるにも