マガジンのカバー画像

芸人関連のnote。

14
ややイタい。
運営しているクリエイター

#養成所

養成所の授業で学んだこと。

養成所の授業で学んだこと。

芸人の養成所というのは今思えばかなり特殊な環境だった。

俺の通っていたワタナベコメディースクール(通称WCS)には週1回(土曜or日曜)、週3回(午前or午後)、週5回と大きく分けて三つのコースがある。

俺は週3回の午前。
Cコースといわれるクラスに通っていた。

授業はネタ見せの他に、大喜利、エピソードトーク、写術、発声、演技、ダンスなどがあった。

演技の授業とダンスの授業だけは専門の俳優

もっとみる
養成所時代の一年間。#4

養成所時代の一年間。#4

前回のお話☟

なりゆきでアシィスと組んでしまった俺ではあるが、ライブで良い結果が出たのでまあええか。とは思っていた。

だがその頃から、養成所をやめた鯉沼がうちに通ってくるようになった。

養成所を辞めてからバイト先の人と一緒に少しネタ合わせをしたり、公園で漫才をしたりしたようだが結局上手くいかなかったようである。

そもそも鯉沼の能力はともかく、あの性格では誰とコンビを組んでも長続きしないこと

もっとみる
養成所時代の一年間。#3

養成所時代の一年間。#3

前回のお話☟

鯉沼が失踪し、SMLまであと2、3日しか時間がない俺とアシィスは、当然2人でライブに出ることとなった。

アシィスの家に泊まり込みでネタを作るしかない。

アシィスの家でノートを開くもネタが中々思い浮かばず、愚痴ばかりが頭を巡っていた。

別にコイツと組みたくてお銀と解散したわけじゃないのになあ。なんでアシィスと漫才やることになったんや。ていうか鯉沼はどんだけ身勝手な奴なんや。アイ

もっとみる
養成所時代の一年間。#2

養成所時代の一年間。#2

前回のお話☟

おちん銀ず改めハッピーチャッピーは無事初めてのライブを終えた。

今の時代、芸人になるのは大卒や社会人経験者が多い。同期のほとんどが年上だった。

同じクラスに10代は俺の他には2人だけ。

ナイジェリアと日本のハーフであるアシィスと、現在の相方でもある鯉沼である。

アシィスは一個年下で、高卒ですぐ養成所に来たタイプだ。
この年代は他のクラスにもちらほらいた。

俺の場合、高専を

もっとみる
養成所時代の一年間。#1

養成所時代の一年間。#1

WCSとはワタナベコメディスクールの略称で、芸能事務所ワタナベエンターテインメントの養成所である。

2019年の4月、俺は高専の時にコンビを組んでいたお銀黒川と共にそこへ入学し、WCS30期となったのだ。

WCSは授業を受ける日程によってクラスが違い、週5日、週3日(午前か午後)、土日どちらかの週1日のコースがあった。

お銀は大学に行きながら養成所に通うため、日曜コースに行くこととなった。

もっとみる