時間について
時折、経営者が集まる勉強会に参加させて頂いています。
その時に時間についての考え方の講義があり、個人的には衝撃的な内容でした。
この「時間」についての考え方は、非常に分かりやすく、新しい視点が得られましたので、自分なりに整理してシェアしたいと思います。
そしてその学びは、以前に紹介したニーチェの言葉に集約されます。
「事実なるものはなく、あるのはただ解釈のみ」
では、学んだ内容を書きたいと思います。
概して、時間というものは捉えづらいものです。
それは、重さや長さのように、時間はいわゆる物理量に関連していないからだと思う。
要するに、重さや長さのように「はい、これくらいですよ!」とは、目の前で見せられない。
そのためか、時間への人類の関心は高い。
重さや長さには、国際的にはグラムとメートルという単位が与えられています。
一方で時間の単位としは、秒、分、時(時計での単位)、日、週、月、季、節、年(カレンダーでの単位)と、すぐにこれだけ思いつきますし、未だにこれらが使用されています。
時間のことを話すときには、よく「時間の流れ」という表現を聞いたり、話したり、すると思います。
歴史の年表や時系列グラフといった時間を表すものに触れてきた経験から、「時の流れ」は過去から未来に流れていると考えている人が多い。
それは、「過去→現在→未来」のように連続した一本道と思い込んでいるからだと思います。
過去から未来へ向けて自分が動く感覚があり、それ故に過去から未来へ時が流れると感じるのだと思う。
でも実は、時は未来から過去に向かって流れている。
私たちが知覚できるのは、、、
しかし、今この瞬間しかない。。。
「今この瞬間」にどんどん未来が流れ込んできて、「今この瞬間」にそれを体験し、後ろにどんどん過去ができていくといったイメージです。
だから、違う言い方をすると、「今この瞬間」という場所に私たちは常にいることになります。
ご存知の通り過去は、「過ぎ去った」もので、そして「思い出す」ものです。
一方で未来は、「未だ来ていない」もので、そして「思い描く」ものです。
そして過去と未来を考えることにおいて、大切なのに忘れがちなことがあります。
実は、過去も未来もバーチャルな世界だということ。
何が言いたいかというと、
「今この瞬間」に過去を「思い出す」、
「今この瞬間」に未来を「思い描く」、
こうすることによって特に過去については再構成を繰り返します。
例えばですが、「今この瞬間」に「土用の丑の日は鰻を食べに行く」と、未来を思い描いたとします。
翌日、実際の行動としてお店に足を運んだ、という現実が生まれます。
しかし、実際にお店に着くと、すでに売り切れてしまっていて「食べれなかった(事実)」とします。
後日、友人があの日食べた鰻の自慢をするので自分は食べられなかったので、「食べたかったなぁ(解釈)」と感じる。
これはこのような脚色になります、「食べられなかった(事実)」=「食べたかったなぁ(解釈)」
そしてさらに数日後、「その店では丑の日に食べたお客の多くが食中毒にかかった」とのニュースを見ると、「食べなくてよかった(解釈)」と思いますよね。
ここで「食べられなかった」という事実に対しての解釈が変化します「食べたかったなぁ(解釈1)」→「食べなくてよかった(解釈2)」と脚色が真逆に変化するんです。
このように「過去で起きた事実」と「思い描いた未来」に対して、今この瞬間において自分に都合の良いように、脚色していることがわかると思います。
ここでの大切なポイントは、過去も未来も頭の中にしかないということ。
「今この瞬間」を除いては、すべて脳内での出来事ということです。
だから、「今この瞬間」が一番大切になります。現実は今しかないのですから。
過去が良くなかったとか、今スキルがないから将来も無理だ、とか、すべて脳内での話。
私たちは、過去や未来というスクリーンに写し出されている人生に登場するキャラクターが自分自身だと思い込んでいます。
そのスクリーンは現実世界の話ではなく、脳の中だけでの世界なのに。
私たちは、スクリーンで動くキャラクターではなく、キャラクターを動かすプレイヤーであることを忘れてはならない。
私たちプレイヤーは過去と未来から離れた「今この瞬間」にいます。そこからキャラクターを自在に操るんです。
決して私たちはキャラクターではないことを思い出して欲しいなと思います。
私たちプレイヤーのいる「今この瞬間」でもっとも大切なのは、五感をフル活用して「体感」すること。
美味しい!嬉しい!楽しい!ワクワクする!とにかく今を生きるということ。
過去も未来も自分で色を塗ったり塗り替えたりできるのですから。
これって難しいことは百も承知ですが、こうした視点があることを知っていると楽なときもありますよ。
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