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8·トラウマが引き起こす問題


前回の記事では過去のトラウマの件についてお話しさせて頂きました。


その当時、私は`トラウマ'についてよくわかっていませんでした。

`トラウマがよくわからない'

というのは自分の精神疾患=トラウマが原因
とは気付いてなかったのです。

カウンセリングも定期的に受けていて、過去にあった傷付いた経験などをカウンセラーにも話ていましたが、それが`トラウマ`として自分を苦しめているという認識がなかったのです。

カウンセリングでは「あなたはトラウマがあります。トラウマのケアをしましょう」とは言ってくれません。
それはカウンセラーというのは正解を教える仕事ではなく、自らの気付きをサポートする仕事だからです。





ある日、テレビでPTSDという言葉を目にしました。
Post Traumatic Stress Disorder の略なのですが、日本語にすると
心的外傷後ストレス障害
といいます。

それは重度の鬱を経験したとある有名人が、それは東北大震災で地震の時に沢山の死者を目の当たりにした経験が原因なのではないかと気付き、それでPTSDという精神障害が発症した、というような内容であった。

そして後に私はPTSDについて検索し、その症状が私の症状とほぼ同じだったのです。

PTSDの症状はおもに

抑うつ状態
怒りやすくなる
フラッシュバック
悪夢をよくみる
集中力の低下
睡眠障害
自殺願望
依存症

などがあります

まさに私が頻繁に起こす'爆発' は旦那との喧嘩がきっかけでその時の否定的な感情がトラウマの記憶を呼び起こすトリガー(フラッシュバックがおきる引き金)となり、自分自身の心と身体がコントロールができないトラウマに支配された状態になっていたのです。

悪夢もよく小さい頃から見ていました
何かから逃げる夢や攻撃される夢
自分がバケモノのような人間ではない身体に変化してしまう夢や
自殺する夢
車を運転していて大事故を起こす夢
人を殺してしまう夢

悪夢が原因でよく不眠症にもなりました。

また私は人とあまり近く、親しく接するのを拒みました。
人の顔を見て話す事ができませんでした。
人が怖くて、誰も信用していませんでした。

そして私は一時期ギャンブル依存症にもなりました

ギャンブルに一日何万円も使い、負けてもまた次の日には何万円もかける…
幸い借金をするまでには至りませんでしたが、20代前半の時にしていたバイトのお給料20万円ほどを一日で全て使い果たした時はさすがに
自分はおかしい
と気付きはじめました。

トラウマを追った身体と脳は常に刺激を求めていて、依存症になりやすくなります。
ギャンブル依存症のほかには
アルコール依存、薬物依存、性行為依存など。
それは辛い体験やフラッシュバックをアドレナリンによって麻痺させる為だといわれています。


有名なトラウマの研究者、ベッセル·ヴァン·デアコークのベストセラー
「身体はトラウマを記録する」の中にこんな文章があります

トラウマを追うということは
そのトラウマ体験が今も変わることなく
変えようもなく続いているかのように自分の人生を構成する事を意味する。
新たな出会いや出来事は全て、過去に汚染されてしまうのだ。


まさに当時の私はトラウマに支配されていました。


そして、トラウマとは何なのか?
と言う事もお話しします。
トラウマとは元々ギリシャ語で“傷”という意味を表します。
心的外傷(いわゆる心の傷)の事です

事故や地震、戦争、テロなどに巻き込まれるような災害による恐怖体験

虐待や性的暴力、強姦、いじめやネグレクト、モラハラ、パワハラなどの心的苦痛体験

などがあります。

私の場合トラウマは大きく2つありました。

一つは前回お話しした性的暴力の被害
もう一つは 姉の事 です。

姉の事 とは、
姉が中学生の時から重度の鬱になり、不登校、ひきこもり、自殺未遂を繰り返すというような生活を約10年間同じ家の中で目の当たりにしてきた経験です。

姉が精神薬をオーバードーズしたり、手首を切り救急車で運ばれたのは数えきれないほどです。

私は、この2つのトラウマをどうにかする事が精神的な苦痛からの開放になるのではないか

と思い始めたのです。


その事をカウンセラーに話すと
トラウマをケアする方法をいくつか教えてくれました。


インナーチャイルドセラピー
催眠療法
ヨガ
瞑想
EMDR

など。

(EMDRについてはまた別の記事で詳しくお話しします)


やっと自分が何者なのかというのがわかった瞬間の私は
真っ暗な暗やみの中で出口への光が少しだけ見えたような気持ちで安心しました。

でもそれと同時に家族や旦那へ対して、さらには自分自身に対しての怒りも芽生えてきたのです。

何故私は家族に助けてもらえなかったんだろう
何故私はこんなに不運なんだろう
何故私の旦那は理解してくれないのだろう
何故自分は今まで気付かなかったんだろう…


その感情は私と家族、旦那との関係に大きく亀裂を与えました。



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