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「編集者ってすごいんだぜ」という手前味噌な投稿です。

今日は編集者の可能性について書いてみる(誰が興味あるんだ・・・)。

出版業界は右肩下がりではあるけれど、そこで活躍している編集者(今回は書籍編集者のことを言ってます)は、これからの時代に大きな大きな可能性を秘めている職業だ。

「本を作る以外に何ができるの?」と言われそうだが、本当に色々なスキルを持っている。本人たちもそれに気づいていない場合が多いのだけど。今回はその能力のうち、5つを殴り書いてみたい。

1、タイトル、コピーをつける力
本にはタイトルがあり、帯コピーがあり、見出しがある。適切で、魅力的な「言葉」を考えだす力は、例えば料理のメニュー名を考えるときや、企業広報がリリースの見出しを考えるときや、web担当者がサイトの文面を考えるときなど、あらゆるシーンで使える技術だ。

お客様への謝罪、お断り、お礼メールなども、編集者が書くと魔法のように素敵なものにしあがる。クロージングの際のメールや、メルマガでもその技術はおおいに発揮できる。

2、人の「いいところ」を見抜き、生かす力
編集者は「著者」と組んで本を出す。その著者の「いいところ」は何かを発見し、取り出し、形にするのが仕事。この能力はチームを運営するとき、人を採用するとき、商品開発をするときなんかにとても役立つ。

3、売れる商品をつくりだす力
本は年間7万冊の新刊が出る。つまり、本そのものが超レッドオーシャン商品なのだ。とはいえ、定期的にヒットチャートにランクインする本をつくるのは、業界の中のトップ1%(これでも多く見積もっている)の編集者たちだ。

このトップ1%の編集者たちは、商品(著者)とお客様の「繋ぎ方」を心得ているし、自分なりの必勝パターンを持っている。いわば、商品とお客様に「橋をかける」仕事。この力は、ジャンルが変わっても必ず生きるはずだ。

4、広告やプロモーションを仕掛ける力
編集者は本をつくるだけでなく、広告をつくり、プロモーションも仕掛ける。自社の広告やPRがマンネリ化したときや効果が薄いと感じたときは、プロモーション会社に頼むよりも、優秀な編集者を一人アドバイザーとして雇うほうが道が開けると思う。

「本を売る」というのは雲をつかむようなBtoCだ。それに比べれば、webマーケティングのようにきちんと数値化できる世界の方がはるかにわかりやすいし、その環境でこそ編集者は力を発揮できるかもしれない。トップ編集者のデータを読む力と感性は、様々なPRシーンで生きるはずだ。

5、「つじつま」を合わせる力
最後に、つじつま合わせ?と思うかもしれないが、この力はバカにならない。本は、200ページとすると約10万もの文字が並ぶことになる。1ページから200ページ(ときには500ページとか1000ページのものも!)まで、一貫した主張、論理、ノウハウを提供する必要がある。決して破綻してはいけない。

この一貫性を作り出すのは著者と編集者の共同作業であり、様々な商品をストーリーで語りながらPRしていく現代に、そのまま生かせる能力だ。

とまあ、ざっと5つの能力とその活かし方を書いてみたけれど、シンプルに言うと「優秀な書籍編集者ってめちゃくちゃすごいんだぜ!」という超手前味噌な話でした。

でも、本心からそう思っている。編集者たちには本をつくるだけじゃなくて、その力をいろいろなシーンに活かしてほしい。そして、様々な企業の経営者たちには「優秀な編集者をスカウトするとあらゆるシーンで重宝しますよ」ということを伝えたい。

今回は、そんな手前味噌な記事でした。どうもすみません。


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