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選挙について聞かれること①お金の話

選挙のこと、聞きにくいことありますよね。
2023の統一地方選挙が4月9日に終わり、もう7月9日なので落選してちょうど3ヶ月経ちました。
この3ヶ月の間、沢山の応援をいただいていた事を実感しました。
「応援していた、残念すぎる、また頑張ってほしい、涙が出る、次を願う、、、」など思ってもいなかった方々からも応援していたというお話を伺い感激しましたし、さらに無力感も増した日もありました。

応援の声は本当に救いの声です。生きていてよかったと思う声です。
しかしまた逆もありますよ、当然。
今まで親しいと思っていたのにアレ?無視?
いまの嫌味ですか?視線を外してますね?私を避けてますよね?
何か違う空気を感じたことは少ないけれどあるし、これからもあるだろう。
「私に投票しなかったんだろうね」
みたいな空気が伝わってくるのでね。
勝負事ですから仕方ないですね。
味方もいれば敵もいる。
そして「応援してくれる人を心から大事にしよう」と。

それはこれまでの歌手生活でも、スクール運営でも同じでした。
やはり純粋に「両想い」になりたいもの。
ファンの方と仲良くしたいし、頼ってくる生徒を大事にし、応援者と話をしたい。
自分を嫌っている人のところにわざわざは行かない。
それは人間の心理じゃないかな。
でももうこの選挙で学んだこともある。
「例え嫌われようと、私はみんなが好きです」 そんな境地になった。不思議なものですが。

感情は流動的ではあります。永久の好きもないし、永久の嫌いもない。
日本人は仲直りが下手な人種だから、「嫌い→好き」にするほうが難しいかな。
でも、「どうでもいい→大事になる」ならありそう。
そんなこんなを考える様になりましたね。

ところで、聞きにくい事にお応えしたり、選挙ってそーーなの???
みたいな単純な疑問にお応えしたいなとも思うわけです。

よく聞かれることや、聞きにくい事の上位。
きっと普通は知らないだろうと思うこと。

「選挙をやるのにいくらかかるの?」
「住所を教えていないのに選挙ハガキが来たんだけど?」
「本人と書いたタスキって何?」「政党ってどんなことしてくれるの?」
「選挙活動と政治活動の違いは?」「スタッフにはお金払うの?」
「支援団体があるないはどういう意味?」

この辺りはよく聞かれるし話題になる。
あとはちょっと皆さんに知ってほしいなーっと思う事もある。
公職選挙法って、難しくて一般常識ではハテナだらけだ。

まずは、単純に選挙をやるのにいくらお金がかかるのか、コレ聞きにくいでしょうね。

一般的に言われているのは、地方選挙(市議、県議、区議、町議など)は
100万円以上あればできると書かれている選挙本もある。
しかし都市部は人口も多い。
もちろん愛する横浜市青葉区も広範囲の住宅地で、人口30万人以上、約13万世帯ある。
家賃も高いし、地方選挙とはいえ大きな規模になる。
少なくとも政令指定都市の地方選挙は、300万円は最低限かかると言われている。

しかも新人だと現職に比べて不利であるし、知名度を上げるためにそれに上乗せしたほうが良さそうだ。以前、500万円必要だと耳にしたことがある。

これまで子育てしながら頑張って働いてきたので、
私が貯めてきたお金から、500万円の用意をした。
家族や親戚からは一切借りていない。
ちなみに選挙法で、使って良い上限があります。確か900万円くらいでした。
大金持ちが有利ということになってはいけないですからね。

なので頑張って500万円揃えてみたが、高いとみるかどうか。
人それぞれでしょうね。
当選したら先行投資となりますが、落選したら全て失います。
よく「お金目当てで選挙に出るんだろう」ってネットや駅頭で突っかかる人が多いんですが、
先に500万以上払って、当選しなかったらゼロですよ!
その上、前職も失職するんですよ。(会社員は特に辞めてからの出馬ですし)
そんな博打みたいなことを何回も繰り返す志の高い人が多いのに、
簡単に「お金目当てだ!」と言わないで欲しいですね。
500万を元手にして他のビジネスやった方が儲かりそうですよ。

「公認候補なんだからお金は政党から全部出るんでしょ?」
「スタッフも政党から派遣されるんでしょ?」
と質問されたことがありますが、活動費は全て自腹ですし、スタッフも派遣されません。
(政党にもよります。地元代議士(国会議員)がいる政党は人員は当然有利です)

「日本維新の会」のようなベンチャー政党では、人を雇うお金は出ませんし、選挙前でもボランティアはみんな手弁当です。私は青葉区では、まさに維新のファーストベンギンでしたから、氷河に放り出されて毎日溺れそうな気分で頑張ることを余儀なくされました。それは覚悟ではありました。

お金の主な使い道として以下にまとめてみました

・供託金(神奈川県議会は60万円)
・事務所家賃(敷金礼金仲介手数料含む)伴う光熱費等。
・電話を引くなら、電話とFAX、または携帯電話など
・街宣車レンタル、改造費、看板(政治活動用と選挙用)
・ガソリン代、駐車場借賃料
・チラシポスティング全戸配布(これが結構かかるんです)
・タウンニュースなど記事掲載料金(有料&高額です)4回分
・スタッフ用のジャンパー、ポロシャツ、手袋、傘、など
・文房具や事務所備品など
・ホームページ制作費(私は委託しました)
・チラシデザイン料(委託せず有料アプリで自分でデザインしました)
・印刷代(チラシ、名刺など。チラシは10万枚✖️何回かのクラスです)
・ウグイス嬢、事務員を雇うならその人件費
・パソコン、プリンターなど購入費
・看板・2連ポスター、2連のぼり、など政治活動用のポスター制作費
・拡声器、のぼりポールなどの道具類
・警察や役所などの各種登録費用(印紙など)
・冬のため防寒着、活動用の服、靴
・パーティーチケットノルマ、党員集めノルマ、補填分

主なものはこんな感じ。
これに外食代、駐車場代、カイロ、交通費など細かいもの。(補足 美容院とかスーツ代とかも)

<公費が出るものは以下>
選挙期間に掲示板に貼るポスター代(青葉区だと350枚くらい)
選挙期間のドライバー手当
各世帯に送る選挙はがきデザイン印刷と切手代(神奈川県議の場合は8000枚)
選挙期間中9日間の街宣車代の一部
本番チラシ代

公費だけでやるのは、勝負をしない人だとは思います。

運動員はボランティアでなくてはならないので、チラシ配りや駅でのお手伝いなどは全てボランティアです。2ヶ月は張りつきで一緒にやってくれるボラスタッフが必要です。めちゃくちゃ有難いです。

ちなみに、ここまで読んで、これは地方選挙だけど、国政選挙はどうなの?と思いますよね。

国政はもっと地域が広がるし、衆議院の場合、神奈川8区は横浜市青葉区とお隣の緑区ですので単純に倍は活動しなくてはならないし、大きな街宣車に自民党なら大臣クラスも応援にくるでしょうし、立派な等身大看板や、事務所も大きくし、秘書も多い、チラシも豪華に、人件費もかかるし、何に使うのかはそれぞれですが、衆議院選挙は「2,000万円は用意」といわれています。衆議院小選挙区の供託金が300万円ですからね。さらに比例にダブルで600万円。
政党補助は、お金のある大きな政党ほど有利。

家や会社を売って出馬する人もいますし、そもそもお金ある医師・弁護士などの士業・不動産賃貸業・会社経営者・地主、、、などが多いのはわかりますね。

なので「黒田さん、衆議院選挙に出馬してください」という声もたまにありますが(汗)
私みたいな小規模事業主には、金銭面でそもそも難しいです。
「お金のことは気にするな!」とそんな人が現れることも話には聞きますが、
これまで歌手時代にスポンサーが欲しかったですが、そんな方は現れませんでした。
現実には難しいこと一番身に染みております。
(お金があれば出馬できるという意味ではありません)

政治家になるって、特に国政は、大変なことですね。
でもめちゃくちゃパワーがある人には向いているし、借金してでも戦いたい人もいると思います。実際、そんな強者にもこれまで沢山お会いしました。
 
この話は、ここまでにしておきます。
そもそもあまり知らないことの多い政治の世界。

少しでも知って興味を持ってもらえたらと思っています。

他の話はまた、つつ゛く・・・(つもり)

黒田ナオコ










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