「今日はよく眠れそうです」
みなさん、こんにちは。
労基署にいる社会保険労務士、黒田英雄です。
労働基準監督署が労働者の味方だと思っている方は、たくさんいると思います。
しかし厳密に言うと、正しくはありません。
あくまでも「労働基準法(略して労基法=ろうきほう)」の違反を取り締まる機関であって、労働者・使用者どちらの味方というわけでもありません。
ただ、労基法違反は当然ながら労働者が不利益を被るので、それを取り締まるということは労働者にとって頼もしい存在ではあります。
労働局は、労基法違反以外の職場環境に関するトラブルに対して助言や指導をおこなっていて、労基署の窓口でも相談できます。
例えばいきなり給料を下げられたとか、無理な異動を命じられた、雇止めにあった、パワハラを受けたなどといったトラブルです。
この助言・指導は、私たち総合労働相談員が担当します。
ただ、労働局も使用者からの相談でもお受けしていますので、やはり労働者・使用者どちらの味方ということはありません。
実際には、労基署においても私個人の事務所においても、相談が多いのは圧倒的に労働者からです。
悩んで悩んで解決しなくて、意を決して相談に来られる方がほとんどです。
まずはネットで調べて来られる方も多いですが、そこに書いてあることは正しいものもあれば間違っているものもあります。
正しい知識を伝えて、どのように対処すればいいかを法律に基づいて説明します。
労働トラブルは、その場で一気に解決するということは残念ながらあまり多くありません。
その先にまた会社とやり取りをしなければいけなかったり、労働者にとって気が重いことが残っているケースがほとんどです。
それでもそこにいたった経緯や、それによって傷ついたこと、今のつらい状況などを私という第三者に話すことで、気持ちが多少ラクになってくださるようです。
ひとしきり話し終えて、相談の前と後では明らかに表情が変わっている方もいらっしゃいます。
「なんだか、今日はよく眠れそうです」
よくこの言葉をいただきますが、その方の生活や健康にも少しはお役に立てたのかな…とうれしくなります。
そんなとき私は必ず、
「励みになります」
とお返事しています。
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ラジオレギュラー「ろうどうステーション」
You Tubeに動画がアップされています。
※写真はインスタでアップしているものです。
kuroda_hideo(黒田英雄)で検索してみてください。
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