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遠くで聴こえる少年の唄

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少年時代、青春時代を描いたエッセイ集。僕にもこんな時代がありました。
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記事一覧

いつかと同じ風吹き抜けるから

日に日に涼しくなってまいりましたね。とても気分が良いです。こうなってくると完全に僕のター…

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透明人間だった僕が霊長類最弱の黒帯になるまで

突然だけど、ハッキリ言って僕は弱い。絵に描いたような「弱そうなおじさん」である。小太りで…

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伊達にあの世は見てねぇぜ【完全版】

世の中には科学では説明できない事象がたくさんある。 バイト先の厨房で普段そんなに注文を受…

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伊達にあの世は見てねぇぜ

世の中には科学では説明できない事象がたくさんある。 バイト先の厨房で普段そんなに注文を受…

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【鉄パイプと夜の海】後編

前編はこちら 波の音を聴きながら月を眺める。海はずっと身近にあった。僕にとって馴染みのあ…

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【鉄パイプと夜の海】前編

“悩み”というものは、他人からすれば取るに足らないものであることが多い。しかし、だからと…

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あの夏で曲ってる

浪漫のない男である。 いや、僕が。 家族で出かけて、お花がたくさん咲いているような場所に行っても、 「虫とかやだな」 としか思えない。 花自体の造形の美しさや香りよりも、蜜を求めて花の周りを飛び回るハチ的な昆虫が気になって仕方が無い。いや、ちゃんとハチかどうか確かめてはいないんだけど。なんか雰囲気的に、何かしらの針で刺してきそうな。気まぐれで突然攻撃してきそうな、そんな事を気にしてしまう。理屈とか道徳が通用しないから。あいつら。 大概そういうときは「ほら、パパ見て!花

もしも君が泣くならば

あれは、高校一年生の頃。ある土曜日の昼下がりのことだった。 学校から帰ってきて何をするで…

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ハートに火をつけろ!

生きていく上で、素朴な疑問は尽きない。 それは、 『少年隊っていつまで少年のつもりでいる…

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男子高校生の非日常

二十四歳になる部下は一人で飲食店に入る事ができないらしい。 曰く、 「家族連れや恋人、友…

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総員Sucker

こう見えてサッカー部だった。 “こう見えて”と書いたところで皆様に僕がどう見えているかは…

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風のように攫ってよ

大人になった今でも鮮明に思い出せる。 しんと静まり返った教室の一番後ろ、校庭側の窓際の席…

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僕らのキセキ 【#教養のエチュード賞 応募作品】

「俺も昔は結構やんちゃしてたんだよ」 居酒屋とかで酔っ払ったおじさんが言ってるのをよく聞…

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ストラトキャスターの真実は

娘が出しっぱなしにしているアンパンマン図鑑を本棚に片づけていると、昔のアルバムが出てきた。 「お、そういやこんなのもあったなぁ」 と、何気なくパラパラとめくっていたら死ぬ程懐かしい写真があって思わずページをめくる手が止まった。 二十歳の頃、楽器一本と全財産の十二万円だけ持って上京してきたときの写真だ。 インド人もびっくりの行動力と後先の考えなさである。(インド人関係ない) この日から、それまでの平凡な人生がひっくり返るような毎日の連続だった。 まぁ、その辺は追々語るとし