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#12 老後2,000万円問題

老後2,000万円問題が騒がれていますよね。
不安だけ煽られても、その中身がよく分からない方も多いと思います。

何故2,000万円?
自分はどうしたらよい?
30代、40代の今から出来ることは?

それについてまず全体把握として今回はこの2,000万円を分解しようと思います。

まずは一般的なビジネスパーソンが65歳の定年退職後、月毎にいくらの出費(=支出)がありそうなのか、を見ていきます。

❶住居 5万円
ローンの支払いが定年退職までに終わっているとして、それ以降の家の修繕費+光熱費で5万円程度かかるかと思います。
持ち家・マンションがない方はこれに賃貸料が乗りますね。

❷食費 6万円
基本的に家で自炊前提で、週末たまに外食するとなると1人1日千円、夫婦2人で最低でも食費6万円くらいかなと思います。

❸交通費・交友費 6万円
電車のみの方なら1人5千円程度で済みますが、自家用車の方なら維持費に月2万円はかかりますね。
それとは別にコロナが落ち着いたらたまに旅行したり、出掛けたりで交友費は4万円くらいみておく必要があります。

❹その他 8万円
携帯は必需品なので、通信費として格安スマホで2人で1万円、ネット環境が家に必要な方はプラス5千円の計1.5万円
医療費は1人1万円の計2万円、税金は世帯で3万円、その他衣服や雑貨購入費で1.5万円くらいは諸々出費がありそうです。

よって❶〜❹の合計で月25万円の支出というのが、夫婦2人、持ち家ありの方のベース支出のモデルケースとなると思います。

では次にこの支出に対して、老後いったいいくらの年金が収入としてもらえるのかを見ていきます。

ざっくりではありますか、妻が専業主婦の場合の年金受給額は1世帯あたり月20万円、共働きの場合月25万円になります。

共働きの場合は受給額は5万円ほど多くもらえることになりますが、共働きの方は老後も外食頻度や交友費としての支出もその分多くなる傾向があります。

つまり、

収入ー支出=20万円-25万円=▲5万円

ひと月あたり5万円の赤字となります。
これが1年間だと60万円になります。
老後30年時代においては1,800万円となります。

これとは別に予期せぬ出費として入院したり、冠婚葬祭があったりと、老後30年で200万程度はかかりますよね。

この合計が老後2,000万円問題の正体となります。

家計簿を毎月つけられている方は、月の支出を把握されていると思います。
そこからローンの支払いや教育・育児関連の支出を除き、加齢によって増えると想定される医療費、交通費を加算したものが支出の目安となりますので、それを20万円もしくは共働きの方は25万円引いてみると老後の月あたりの収支が分かります。

それに30年を掛けてみてください。
老後にいくら足りなくなるかが見えてきます。

老後30年、としたのはこれから先は“人生100年時代”に突入すると言われているからです。

ベストセラーとなったリンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著「LIFE SHIFT」にもこう書かれています。

今20歳の人は100歳以上、40歳以上の人は95歳以上、60歳の人は90歳以上生きる確率が半分以上ある
2007年に日本に生まれた子どもの50%は107歳まで生きる

少なくとも今30代の私は老後30年を想定した人生設計が必要となります。

このように老後2,000万円問題は身近な課題になります。

でも敵の全容が掴めれば、今からその対策も練られるというもの。

個々それぞれのやり方があるとは思いますが、次回はその課題に対する私の考え方をまとめたいと思います!

※参考「60歳からのお金と仕事の話 〜 いくらあれば豊かか? 雇われない生き方とは?」(「朝礼だけの学校」校長・藤原和博 ×「ライフシフト・ジャパン」代表・大野誠一)

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