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#15 ”学ぶ”の語源は”真似ぶ”

子は親を映し出す鏡、とよく言いますがその通りだと思います。

今上天皇が皇太子でおられた2009年の誕生日での会見で、以下の詩が紹介されました。

批判ばかりされた 子どもは
非難することを おぼえる

殴られて大きくなった 子どもは
力にたよることを おぼえる

笑いものにされた 子どもは
ものを言わずにいることを おぼえる

皮肉にさらされた 子どもは
鈍い良心の もちぬしとなる

しかし,激励をうけた 子どもは
自信を おぼえる

寛容であった 子どもは
忍耐を おぼえる

賞賛をうけた 子どもは
評価することを おぼえる

フェアプレーを経験した 子どもは
公正を おぼえる

友情を知る 子どもは
親切を おぼえる

安心を経験した 子どもは
信頼を おぼえる

可愛がられ 抱きしめられた 子どもは
世界中の愛情を 感じとることを おぼえる

ドロシー・ロー・ノルト「子ども」

この詩の通り、子は親から学ぶのだと思います。

”学ぶ”の語源は”真似ぶ”ですので、当然子は一番近しい存在である親の真似をすることから始まります。

親の態度、行動を正しいものとして吸収し、身に付けていきます。
一番顕著なのが言葉遣いなのは言わずもがな、です。

となると子の振る舞いのベースは自分の振る舞いに大きく影響を受けているはずですので、子供の行動変容を期待するときにまず直すべきなのは自分の振る舞いなのかなと思います。

自分のこどもに対して言うべきではない3ワードがあります。

「ちゃんと」「はやく」できる「いい子」にして

この3ワードは日ごろついつい言ってしまいがちですが、よく考えると言いたくなるシーンの99%が親側の事情であり、大人の勝手な都合です。

また、これは伊藤羊一さんの受け売りですが「応援はするけど期待はしない」スタンスが重要だと思います。

伊藤さんの例は教育者としてのスタンスの例でしたが、子育てにおいても同じだと私は考えています。

期待をすると出来なかったときにがっかりしますし、なんで出来ないんだと憤ってしまいがちです。

子が安心安全に過ごせるように見守りながら、健やかに成長できるように応援することは重要ですが、結果は期待しないというスタンスが親子の関係に余裕を生み、伸び伸びとした成長につながっているのかなと感じます。

結果が出たことに対しては褒める、でも結果が出なくても取り組んだ過程も褒める。

出来ていないことを指摘して改善するより、出来ている部分を伸ばすことの方が何百倍も重要です。

だって欠点のない人間なんて存在しませんし、そもそも親である自分自身がそうでないのに、それを真似て育つ子に完璧を求めるのはおかしな話です。

現実問題として、なかなか親バカ的に子に期待しないスタンスを維持し続けるのはとても難しいですが・・・笑

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