#16 マーケティング活動ってなに?
マーケティング活動とは顧客に新しい価値を提供するための活動である。
それだけ聞くと「どういうこと?」となるかもしれませんが、一つの例を出したいと思います。
Q.”白いもの”を思い浮かべてください。何個でも良いです。頭に思い浮かぶ白いものをたくさん挙げてください。
豆腐、白衣、トイレットペーパー、タオル、Yシャツ、砂糖、半紙・・・
思い浮かぶものは誰もが”白い”と思えるものだと思います。
正解が決まっている問いです。
では次の問いです。
Q.先ほど挙げた”白いもの”を黒くして、新しい価値を生み出してください
少し難しくなります。
しかも正解がありません。
例えば、綿棒
白い綿棒が一般的ですが、黒くすることによって耳垢が目立つので、しっかり取れたような気持になります。
例えば、トイレットペーパー
黒くすることで、高級なホテルのトイレに合うものになります。
例えば、ウェディングドレス
黒は「あなた以外の何者にも染まりません」という意味があり、個性的かつエレガントなドレスを着たい方にはぴったりです。
これらはいずれもゼロから生み出されたアイデアではありません。
白いものに黒を掛け合わせることで価値が生まれたものです。
マーケティング活動とは、既存のモノに何かを掛け合わせることで顧客に新しい価値を提供することです。
誰も知らない、見たことがないものを魔法のように無から生み出すものではありません。
つまり0→1のアイデア創出ではなく1×1=3のアイデア創出になります。
そのために必要なのは掛け算の元となる情報です。
顧客の嗜好は?どんなライフスタイルなのか?普段どこでどんな買い物をしているのか?何に不便を感じているのか?
情報化社会の中で、必要な情報を整理し、抽出しやすくすることが分析です。
❶自分の顧客を分析する
❷彼らを喜ばせるために既存のモノを掛け算して組み合わせる
❸顧客に新しい価値を感じてもらう
これがマーケティング活動であり、これらによって継続的に商品・サービスを買い続けてもらえるようになります。
既に世の中にあるモノを真似して、少し安く提供しても顧客は喜びません。
またどこか別の会社がもっと安く提供し、その繰り返しの結果、商品・サービスの価値自体がどんどん下がってしまうだけです。
マーケティング活動は新しい価値を提供するという点を忘れてはいけないと思います。
(参考:「10年後、君に仕事はあるのか?」藤原和博)
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