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元彼と私と発達障害

「俺をネタにしてもいいから何か書いてみな?なんでもいいから挑戦してみな?」この言葉は働けない私になんとか収入を得て自分の化粧品くらい自分で買ってほしい彼が私に対して何度も発した言葉だ。彼は私が発達障害の二次障害により働けないことが理解できなかったのだ。私はよく喋る。だから元気だと思われた。また、理解したくもなかったのだろう。自分の彼女が障害者だなんて。私は追い詰められて苦しかった。それも苦しかったかもしれないが自分は虚栄心に有り金をつぎ込む彼に正直同情できなかった。

大好きな彼に、本当の自分を理解してもらえないことが、本当に苦しかった。「挑戦」毎日している。些細なことも私には挑戦だ。でも彼にとってはお金にならなければ意味がないんだ。

出逢い

私は私のことを好きな人のこと好きになれないタイプだから。そう思っていた。だが大阪市内の婚活パーティーで出会った彼が実は地元が近いと知りカップリングもされ、この形式としては珍しく一目惚れをされる形で告白されてすぐに付き合った。付き合う時も「付き合ってください」「つきあってくれますか?」ではなく、「俺の事どう思う?」「好きだよ」「俺も好きだよ」「じゃあ付き合おうね」ととてもスマートだった。

性依存

彼は出勤前に無理やりズボンをおろして性行為を求めても怒らないやさしい人だった。私はためし行為をしていたのといなくなるのが寂しかったのだと思う。今でもなぜあんな嫌われることというか犯罪紛いのことをしたのかわからない。頭ではわかってる。もうやめよう。でもやめられなかった。どうしてもくっついていたかった。

FX

騙されやすい人だった(FXにハマり大損ばかりしていた。私がつくった食事中にスマホの画面ばかり見て私のことも料理も見てくれなかった。ちなみにガチFX勢の人はPC3つくらいつけて一日数時間だけ操作して後は放置が常識)彼に「「損切り」の意味説明してみて?と言っても」「円と$が上がるか下がるかの二択なんがからそんなの関係なく誰でもできるんだよ!」の一点張り。人が変わってしまった。そんな簡単なら私もやるわ。何いうてるん?

イケメン

彼はとにかく優しくて背が高くて色が白くて甘い言葉をくれて夜もとても良くて日常的に頭を撫でてくれて(撫でさせて)見た目も芸能人みたいで(ここでその芸能人の名前出すと身バレするくらい似てるw)電車に乗れば女子高生が振り返ってた。サングラスかけてたのもあるかな。でもなんだか難しい話をするといつも機嫌が悪くなってた。今思うと発達的何にか不具合があったのかもしれない。

新婚気分

後潔癖で私が料理してたら飛び散った油と水を周りで拭いて回ってた。毎朝どんなに時間がなくてもルンバのために床を片付けるセッティングをして出かけていった。私は朝が弱いから寝てたりした。昼前に洗濯物干しながら「こんな生活がずっと続くのかなぁ」なんて思って切なくなってた。セルフマリッジブルー。家の周りにはよく猫ちゃんがいて彼は猫にめちゃ好かれていた。猫から寄ってきた。それは彼のことを信じ切った理由の大きな一つだった。

消えない過去

私は当時メンヘラだった。いや今もだけど。よく夜泣きをした。夜電気を消した瞬間怖くなってしまい泣きだしたら「どうしたの?また夜泣きかい?」と優しく聞いてくれた。「〇〇くんが死んじゃったらどうしよう〜。゚(゚´ω`゚)゚。」と言ったら爆笑してた。「そんなこと言ったらキリがないよ!」他には頻繁に夜中勝手に1人で起きて廊下で音楽聴いたり、Twitterをした。不安で不安で不安で不安で夜寝ないことをやめられなかった。幸せが不安だった。半年前まで30なのに彼氏の経験もなく、最愛の犬を命を削りながら看病し看取り、翌日には「いつまで落ち込んでるつもり?」と親に言われ、犬小屋を粗大ゴミに捨てられかけて近所に響き渡る怒声で「お前らが老人ホーム入っても絶対見に行かへんからな!!」と罵声を浴びせて、もういないはずの犬の苦しむ声で飛び起きて全く寝れなかった私が、無職歴8年の私が。この私が。優しくてかっこよくて働いていて暴力もないおもしろくて趣味も好みも合う彼氏に告白されて付き合っている。

試し行為

この幸せがいつか終わるくらいなら自分で壊したいと思った。それならまだ心が保てるかもしれない。私は急に玄関から外に飛び出した。彼は追いかけてきた。何してるの?びっくりするでしょ?と言った。私はうれしかった。でもきっとこの頃から彼の中では取り返しのつかない埃の塊みたいなもが溜まって行ってたんだと思う。

優しさタンクに穴が空いている

彼はどんなに喧嘩した後も寝るときに布団の中で手をこちらに出して寝てくれていた。私がいつでも手をつなげるように。でもメンヘラの私はそれにさえイラついていた。手を繋いでたら敏感な私は寝られないわ。そんなふうに思っていた。

青春の日々

たくさん笑ったと思う。二人とも神心深かったからよく神社に散歩してお参りしたし、夜の駐車場で側転してすご〜い!(笑)て動画撮って遊んだ。夜にぐずる私を散歩に連れ出してくれたこともあった。

ウェディングフォト

スカイツリーで撮った写真は二人の服の色味的に図らずもウェディングフォトのようになってしまった。彼はそれを何気なく指摘したが私はその何気なさに怒った。もし本当に結婚すると思っていたらそんな冗談ぽく軽く指摘できるようなことではないもの直感したからだ。私の直感なんて当たらないけれどとにかく私はその時悲しかった。彼は「これを親御さんがみたら「ウェディングフォトみたい」て言うと思うって言っただけじゃん!」と不機嫌そうだった。それと海遊館の写真も含めて捨てた。高かったのに。結婚するまで買うもんじゃねーな、あんなもの。

正月に彼の実家へ

私たちは二人とも犬が好きで。その後地方の彼の実家に行った時もご実家の犬が可愛すぎたり(最初玄関ではぎゃん吠えだったが夜になると2メートルくらいのところまでやってきて私と平行に立っていた。撫でてほしいのだ(笑)。その様子を見た彼のお姉さまは「嬉しそうね」と言ってくださった)お母さまに結局自己紹介するのを緊張できなかったり、夜我慢できなくなって(多分緊張と疲れと知らない場所に対するストレス?)で彼の部屋で性行為を求めてしまって多分それがご両親に普通にバレててそれなのに最終日にお母さまが地元の銘菓をお土産に持たせてくれたりした(ネガティブなので多分手切れ金みたいなもんだろうなと思った。でも純粋に優しさがうれしかったからその空箱はつい最近の断捨離までとってあった)。

「障害者だから、ではない」

彼は私と別れる時私が「障害者だから?」ときいたら「それは違う」と聞いたことないハキハキした大声で行った。私は思った。「あ嘘だな。」彼はいつも囁くように歯切れ悪く話す。彼とは私がカミングアウトする前から障害者の話題になることが多かった。どうやら興味があるらしかった。「障害のありそうな若者はよくみるがおじいさんはみたことない。彼らどこにいくのか?」と彼は言っていた。あんなの生まれてきたら終わりだよ、と。正直一理あるとも思った。

市の公共機関に行ったときに里親制度のポスターを熱心にみてもいた。興味があるのかな?そう思えばいいだけの私だが「私がこんな体だから…」ととても落ち込んだ。障害は遺伝する。だとしたら障害者を配偶者に選ばない人がいるは当然のことだ。もちろんそれだけが別れの理由ではない。

彼には家庭を持つ覚悟がなかった(ブーメラン)

彼は生活の水準を下げたくなかった。でもそんな簡単にお給金は上がらない。特に中途入社の彼にとって経済は決して楽なものではなかった、と思う。なぜなら彼は貯金と保険を一切しない主義だったのだ。流石に会社の厚生年金?は入っているが。それを全て趣味の服飾品に使っていた。背が高いのでオーダーメイドじゃないとなかなか合う服がないという理屈もわかるが、クローゼットはそれこそ芸能人のようだった。タオルも無地の白いタオル以外はダメだった。白以外の家具は紺色で統一された美しい部屋だった。

死を意識した

そしてまぁとにかく私はフラれた。最初は冗談だと思った。たぶん夜か早朝にふられ、朝になったら普通に出勤して行った。私は誰もいない部屋で、もう愛着が消えたベッドに座って白に統一された家具、机の隙間からキッチンをのぞいていた。あそこにはよく切れる包丁がある。彼にハンバーグを作ったた包丁。母言ってた「息子を持つ母親だからわかるけど、病気のお嫁さんを進んで受け入れたいお姑さんなんていないよ。ただでさえ息子取られて憎いのに。だからあなたと結婚したいなんて人は珍しいかお母さんが既に亡くなってる人だけよ」。私もうダメだ。好きだけど、もう向こうは好きじゃなくて、でも働けないから結婚しないといけなくて、でもそれは◯◯くんじゃなくて…友人とLINEをしながら命を繋いでいた。男はたくさんいる…そんな慰めの言葉にも恨みが込み上げた。「そんな悠長なことが言えるのは健康な女の子だけだ。一緒にするな。」善意で言われているところが余計に許せなかった。私はおかしくなっていた。

以前にも同じようなことがあった。昼に1人でいたときにバニックを起こしてしまい「実はしのうとしちゃったの今回は危なかった。」といったら「やめてよ〜」と本気で悲しみ嫌がっていた。そういうののつみかさねだよね、たぶん。

ベランダから見えた月

ベランダに出て飛び降りようとしたこともあった。月がとても綺麗でぼんやりと私を誘っていた。いないことに気づいた彼はすぐみにきてくれたから私は彼に対して言った「何してるの?」「こっちのセリフだよ、靴も履かないで何してるの」と言った。足を拭くタオルを濡らして持ってきてくれた。

1ヶ月間のプロポーズ

1ヶ月前に後ろから抱きしめながら私にプロポーズしてくれた(半分は言わせたけど)。「結婚するよ」。私は号泣して喜んだ。「いつか降られるんだと思ってたよ〜」友達にも歓喜のラインをたくさん送った。

その1ヶ月が後彼が「こっちにおいで」といつものようにキッチンに呼び寄せ、私が隣に座った瞬間電子タバコを蒸しながら「結婚してくれる人探しな」と煙を吐き出した。私はうわー!と声を上げて泣いた。要はお嬢様育ちの生活水準の私を養う上、自分の生活水準も保つのは無理だと。そういう話だったと思う。思うというのは、よく覚えていないからだ。それから何度か会ったし自転車の2人乗りもしたけど、とにかく彼は冷たかった。抱きつく背中から愛情が返ってこない。カラオケも知らない人としてるみたいだった。

最初に告白してくれたときは、なんでこんなに可愛いんだとか猫みたいだとか(彼は犬も猫も好き)言いながら抱きしめてキスしてくれたひとはもうどこにもいなかった。

ズルズルと

別れてすぐの誕生日には一緒にカラオケに行った。彼は歌もうまい。声が高い。小田和正とかB'zを歌える。back numberのhappy birthdayを歌った。あれは片思いの男子が誰も祝ってくれないから自分のことをハッピーバースデー !片思いの俺…という内容の歌である。

今考えたらバカにしてんのか?

美味しい小料理屋でご飯を食べた。

正直、嬉しかった。

覚めてゆく

あの頃は私はまだ彼を好きだったように思う。復縁はないと思いながらも、彼と私が別れる道理がないと感じるような矛盾した気持ちで毎日すぐ返してくれるLINEを眺めていた。でもカラオケで密室で2人きりでいるのにくっつくことも手を握ることも他のところを握ることもできないなんてなんの意味があるのか?流石の私の中にも虚しさが募り始めていた。

私からしかしないLINE

でも私には毎日あったことを報告する相手が必要だった。だから結構長い間LINEは繋がっていた。彼の返事はだんだんbotというかAIのラインのようになって行った。多分FXでスリすぎて頭がおかしくなってんだと思う。「損切り」の説明もできないし買ったこともないのにFXに自信持ってる人なんだから当たり前かもね。

バカとは

→前の段落で書いたようなことを言うと馬鹿にしてると言われてよく喧嘩になった。だから私は次付き合うなら有名大卒以上かそれに類する論理性を持つ人じゃないとやだなって思う(元彼は高卒)。日本語通じないのストレスだからね。通じる高卒の人もいっぱいいるけどそういう人は100%既婚者だから。ほんでね、そう言うバカな話になった時は私こう言うの。

「バカになんてしてないよ。バカは元からバカだよ。人に何か言われたくらいでバカに変わったりしない。他人にバカっていう奴がいたらそいつがバカなんだよ。つまりバカがいたんだとしたらその人は元からバカなの。他人は関係ない」。

火に油を注いだことは言うまでもない(爆笑)

発達障害をカモにするゴミカス詐欺師

受動型の発達障害をエサにFXとかで人の金を吸い取ることするのって本当最悪だよな。彼は冗談が通じないところがあったから。真顔でなんかひどいこと言われて私が「え?」てなってたら「冗談に決まってるジャーン」と抱きしめてくる。その最初の冗談(?)もどうみても冗談じゃないの。それがわからない人だった。だから人の嘘も気づけなかったんだと思う。

中学まではスポーツが中体連出るレベルでできてヒーローやったけど高校専門学校でダメになって就職氷河期でつまづき引きこもってしまい親の過干渉に悩まされて、なんとか就職したものの褒められに飢えてたんだと思う。だからオーダーメイドにもハマっちゃうんだと思う。テーラーさんは◯◯様って呼んでくれるし褒めてくれるからね?持ってる鞄とかも高かった。

手紙

毎日私が帰宅する時に置いてった手紙を大事に引き出しに入れてくれてたの私知ってるよ。さすがにもう捨てたかな?捨ててて欲しい笑。

家庭を持っていたバージョンの人生

私が働けてさえいれば。今頃はおしどり夫婦だったかもしれないのに。私が発達障害じゃなければ、二次障害じゃなければ、内職でもできれば、パートでも出られてたら、可愛い子供と楽しく暮らせていたのかな。私は私で頑張ったんだけどな。真夏に歩いてスーパー行って料理して。シーツ洗って。寂しいの我慢して帰ってくるの待って。本当に好きだったんだけどな。

会社から家に帰ってきた時、下の階に迷惑になるくらい走り回って転げ回って犬みたいに喜んだよね。別れる時、それがすごく嬉しかった。ご飯作ってくれてたこともって思い出し泣きしてくれたよね。

婚活してるよ

今は別の人が好きだよ。彼氏はいないよ。結婚相手探しなって言われて以来探してるけどなかなか大学出てから一度も働いたことないって言うとみんなドン引きしちゃうんだよね。多分理由は三つつあって、ひとつは精神病だからヒステリックに怒られるんじゃないかなって心配かな。二つは働けないんじゃないかって心配かな。三つは子どもを産み育てる健康がなさそうと思うからだと思う。婚活に来る男性はほぼ全員子ども欲しいんだよね。だって他になんの目的で来るの?て話じゃん。現実は厳しいよ。良いね、君は。今でも適当に女の子ひっかけて抱いてるんでしょう。45でもパパになろうと思えばなれるもんね。見た目年齢は私と変わらないし。女はそういうわけにはいかないよ。でも時間返してとかは思ってないよ。楽しかったし。観覧車の中で色々したり。

表情が無いならないってカムアウトしといたほうがいいんじゃない?知らんけど

まあひとつ文句言うならさ、あんた表情がなさすぎて最後の半年は私に嫌われようとわざと冷たくしてたって言ってたけど話し方も表情もそんなに変わらんかったよ(笑)。いやこれ特性かもしらんから笑っていいかもわからんけどさ


いまならできるのにカミングアウト。

後は私の方の発達障害のカミングアウトの仕方も良くなかったね、てか、最悪だったよね。「私って発達障害で言ってね…」て最悪の話し始めやな、て今ならわかるのに。

「私は人より分析くせが強くて細かいことが気になるからつい追求するけど悪気ないからごめんね。後大きな音特に換気扇とバイクの音が特に苦手で。急に叫びたくなって叫ぶことがあるけど特に気にしないでほしいよ。話し始めたら止まらない特性があるから今5分話し続けてるよとか教えてね」「これは努力でどうにもならない生まれつきなの、グラフで出てるの(WAISを見せる)。」

「昔のことを思い出すと記憶がつながってわーさってしんどくなっちゃうこともあるけどしばらく横で何もせず見守ってくれたら嬉しいな…」

今ならなんとでも言えるのに。その時は知らなかった。カミングアウトがそんなに気を使う難しいこと。自助会で教えてくれてたかもしれないけど、その時の私はあまり人の話を聞ける状態じゃなかった。


なんの希望もないまとめ


人生にたらればはないしあの人のことをもう愛してはないけど(だって好きな人いるし)結婚する最後のチャンスだったのかもなと今思う。普通になれる最後のチャンス。そこに私の体調がついて来れなかった。縁がなかったと言えば簡単だけど。縁がない障害者でも人権のある生活の保証のある、社会になればいいな、ベーシックインカムとかさ。いちいち年金や補助出すより明らかに事務作業減るでしょう。

習慣を変えるって命がかかってるくらい大変なことなんだね。本当にバカだよ。その人件費を社会保障費に回す発想はないんやろな。国会でヤジと徘徊してるおじいさんには笑。話それちゃった。この辺で。

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