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思考と、身体は、交わらない

死への恐怖が、徐々になくなっていく。

そんな感覚に囚われたことが、皆さんはあるだろうか。

未練がなくなったからか、はたまた幸せを手に入れたからか。
それとも、未来に希望が見いだせなくなったからか。

理由なんて、どんなに思考してもしっくりくるものには出会えない。

しっくり来たのであれば、それは答えが出ないことへの妥協だ。

結論、私の妥協は、守りたいものがあるから。
だった。

死を恐れていたら、守れるものも守れない。
自分を犠牲にする覚悟はあるか。

そういった、決断に近いものだった。

でも、こんな決断も儚いもので、いざ高所に身を置けば、足はすくみ、汗が滴る。
吹き荒れる風に、体は強張り、目はくらむ。

死への恐怖が、体の芯から溢れ出す。


妥協に、心を支配させてはいけない。


そう誰かに忠告されたわけではないが、今では心に留めている言葉の一つだ。

どんなときだって、思考よりも、身体から発せられるメッセージこそが、私の真実なのだから。

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