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【もし大切な人が余命宣告されたら】後悔しないための4つのポイント

「大切な人が余命宣告されたら、どうすればいいの?」
「後悔しないために、何ができるの?」

余命宣告をされた本人に限らず、家族や大切に思っている友人は、
気持ちが引き裂かれるような出口が見えない大きな絶望で、
気持ちばかり焦ってしまいますよね。

しかし、余命宣告されたからといって、必ずしも寿命が決定したわけでは
ありません。
余命宣告はあくまで統計上の予測であり、実際、宣告された
余命より長生きされた方や、治療しながらさらに長く生きた方もいます。

本記事では、自分の気持ちを整理し、
今後行わなければいけない治療法を含めた選択肢や準備するべきこと、
後悔しないための4つの行動や注意点について紹介します。

1 もし大切な人が余命宣告をされたら行うべき4つのこと

①慌てず冷静な行動を心がける

余命宣告され、すぐに気持ちの整理がつく人はいません。
慌てずに冷静な行動を心がけるとともに、
気をつけなければいけない心の問題について紹介していきます。

◎本人への告知は慎重に
人によっては、余命宣告で病気の進行を早めてしまう可能性もあります。
本人の健康や精神状態、性格等を考慮して慎重に判断することが大切です。

◎声かけや接し方には十分配慮する
本人が余命宣告の事実を把握している・していないに関わらず、
軽率な励ましはしない方がいいです。以下のような何気ない言葉でも、
本人の心に深い傷を負わせる危険もあるため、十分に注意してください。

どの言葉を言えば正解だという答えはありません。
相手を思い、寄り添うことが何よりも大切です。

◎支える家族も無理をしない
本人はもちろん、支える家族も辛いことを忘れてはいけません。
大切な人が病気になった時こそ、まずは自分の身体を大切に考え、
気持ちを整理しながら、時には大切な人と距離を置き、
友人や知人と息抜きをすることも大切です。

②心療内科や臨床心理士などの専門家のサポートを受ける

辛い気持ちや不安を感じたら、担当医や心理士といった
専門家からサポートを受けるようにしましょう。
第三者を交えて話し合いをすることで、改善できる場合もあります。

③今後の治療方針について検討する

気持ちが少し落ち着いたら、次に治療方針を考えます。
病気や病状によって異なりますが、どれも方針は以下の4つから
選択することになるため、行った方がいい順番に説明していきます。 

◎セカンドオピニオンを受ける
治療法や診断結果に対して、不満や納得がいかない場合、
別の医療機関の医師に「第2の意見」を求めることができます。
現在の担当医とは別の角度からの意見を検討でき、仮に同じ診断や
治療方針だったとしても、病気に対する理解を深められます。

◎完治を目指す治療
完治を目指す場合、外科手術や投薬、放射線治療といった方法で、
病気の原因を取り除く治療を行なっていきます。
外科手術は身体に大きな負担となり、投薬や放射線治療では
副作用によって身体がボロボロになっていく姿を見なければいけません。

治療費も膨大で、互いに心身ともに苦しい道になることを
理解しておいて下さい。しかし、諦めずに治療を続けていけば、
新たな技術が生まれ、他の治療を受けられる可能性もあるのです。

◎延命治療
延命治療は、主に人工呼吸や人工栄養、人工透析を指します。
費用はかなりかかってしまうものの、家族との時間や
終活の準備が落ち着いてできるといったメリットがあります。

◎緩和ケア
緩和ケアは、病気の苦痛を少なくし、穏やかな最後を迎えられるよう努める治療法です。病気の痛みや苦しみから解放されると日々の生活が楽になり、本人が最後までいきいきと、活動的に生きられるようになるでしょう。

④備えておきたい4つの準備

余命宣告を受けた後、気持ちの整理や治療方針が決まったら、
次に行うべきことは「手続き関係」です。
以下、準備しなければいけない順番に紹介します。

◎高額医療費制度の検討
この制度は、怪我や病気で高額な医療費を支払わなければいけない場合、
自己負担限度額を定め、超えた分を払い戻してくれる制度です。

1つの医療機関で1回の支払いが21,000円以上の場合、高額医療費に
該当しますが、複数の科(外科や内科、歯科、入院と外来など)は分けて
計算しなければいけません。ただし、70歳以上に限り、金額に関わらず
自己負担額の合算額が上限を超えていれば高額医療費の対象
になります。

◎保険内容の確認
保険会社に問い合わせて契約内容を確認しながら、内容を見直します。治療に役立てられるか、現金も得られるかも合わせてチェックしてください。

◎先進医療特約に加入の有無
この特約は、先進医療として厚生労働大臣に認可をされた治療を受けた際、かかる費用の全額または特約の上限内で保証されるものです。先進医療は
健康保険対象外になる場合が多く、高いものだと300万円を超える治療も。特約に加入しておくことで、金銭的負担を軽減することが可能です。

◎リビングニーズ特約の確認
この特約は、余命が6ヶ月以内と判断された場合に、死亡保険金の一部
または全部を生前に受け取れる特約です。無料で追加でき、余命6ヶ月以内になった原因を問われることなく、すべての病気や怪我が対象です。

仮に余命期間より長く生きたり、症状が安定しても、受け取った給付金を
返す必要はありません。
特約を付加してなくても途中から付加できますが、一部ネット生保では、扱っていないため注意が必要です。

◎相続の準備
相続のトラブルを防ぐため、財産の確認をし、誰に何を相続されるかを、
本人の意思を確認し行います。ただし、エンディングノートでは
法的拘束力がないため、必ず「遺言書」を作成してください。

◎葬儀の準備
気持ちの整理や手続きが落ち着いたら、本人と家族、葬儀社を交えて葬儀の準備を行います。早い段階から複数社に相談を行うと、プランや見積もりをしっかり確認でき、費用の相違といった問題が起こりづらくなります。

2 後悔しないための4つの行動と注意点

ここまで、手続き関係を中心に紹介しましたが、
家族や友人としてできることはまだまだたくさんあります。

①やりたいことをリスト化して実行する

まずは、やりたいこと100項目を箇条書きでリスト化します。
闘病生活で気持ちが落ち込み、辛くて迷ってしまった時に読み返せば、
再度道標にもなります。
実現できるところから徐々に行っていくことで、
毎日の生活に意欲や楽しさが生まれてくるので、ぜひ実践してください。

②友人や知人に連絡をとる

辛い闘病生活の中でも、気心が知れた仲間が、
今までと変わらず接してくれる姿に、勇気づけられることもあります。
見舞うタイミングは家族などによく確認しておきましょう。

③家族との写真を残す

葬儀の準備をする際、故人との写真が少ないことを後悔される方が意外に
多いです。
特に、男性は男親と一緒に撮った写真がなかったり、1人で撮った写真もなかったりと、遺影を探すのが大変だったという話もあります。

恥ずかしがらず、ツーショットで写真を撮っておくと、後々いい思い出にもなるでしょう。ただし、病院内では個人情報保護のため、撮影が禁止されている場合も多く、撮影の際には、病院スタッフに必ず確認しましょう。

④エンディングノートや遺書を用意

エンディングノートは遺言書のように公式の文書ではないため、
形に囚われることなく自由に書くことが可能です。
仮に、突然危篤状態となったとしても、エンディングノートがあれば、
家族や大切な人に思いを伝えることができるでしょう。

⑤無理は禁物!事前準備をしてから行動を

以上のことを行う前に、必ず担当医に相談してから行ってください。
外出時には、以下5つの項目を必ず確認しておきましょう。

・医師の許可を得る
・薬
・保険証
・外出先のバリアフリーの確認
・最寄りの病院

少しでも体調がおかしい時は無理をせず、すぐに申し出てください。
無理して体調が悪化すると、楽しい思い出が台無しになってしまいます。

また、行き先の情報収集をせずに出かけると、車椅子の移動ができず、
十分に楽しめない可能性もあるため、よく確認した上で実行してください。

3 最後に

余命宣告をされたら、心に激しい衝撃を抱え、辛い気持ちに耐えながらも、今後の治療や相続などの細かい手続きを行っていかなければいけません。

残された時間がどれほど残っているか、医師にもはっきりと分かりません。心に寄り添いながら、毎日迎えられる日々を大切にしていってください。

さらに詳しく知りたい方は、以下のコラムにまとめておりますので
よろしかったらご覧ください。

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