提案は「既成概念」を変える視点で考える。
こんにちは。広告の仕事をやっている久利(くり)と申します。
職業柄、クライアントさんの課題に対し企画を考えて企画書を書きプレゼンをするという役割が多いのですが、そのときに大切にしていることを今回は書きたいと思います。
①あたりまえを見つける
まず、いまの世の中の「あたりまえ」を探ります。
手法は
・デスクトップリサーチ
・ソーシャルリスニング
・グルイン
・定量調査
・自分がユーザーになってみる
・身近なユーサーに聞く
などなどいくらでもあり、やれることは全部やったほうがいいのですが、
とにかくクライアントさん(商品やサービス)のいる市場が、
現在の消費者から「いま」どんな風に思われているか
「いまのあたりまえ」を一生懸命理解する必要があります。
②「あたりまえ」がどう変わると、もっと世の中がよくなるか考える。
ここが超重要なのですが、①で探すことができた
(いまの世の中の)あたりまえ = 既成概念
が「どう変わるともっとハッピーか」を次に全力で考えます。
ちなみに私がよく引用説明で使わせていただいている、世の中の「既成概念を変えた」事例はNOVAでして、このときのキャッチコピー「駅前留学」という世の中の既成概念を変えちゃうコピーは本当にすごいなと思います。
その他も含めてこんな感じでよくクライアントさんに説明します。
例)
既成概念 → 新しい概念
アイドルは会えない → アイドルは会いにいける
留学は海外 → 留学は駅前でできる
薄毛は遺伝 → 薄毛は病気(はずかしくない)
このように、「いまのあたりまえ(これが普通)」に対し
「そっちのほうがいいかも」を作ることができると、人の意識が変わり、行動が変わり、消費も動き、当初のクライアントさんの課題が解決されると思うのです。
「提案」はせっかくいただける機会なので、そのように考えるようにしています。
整理:パーセプション(認識)チェンジとビヘイビア(行動)チェンジ
言葉にするとチープで嫌ではあるのですが
この2つをどれだけシンプルに考えられるかが重要なのではと思っています。
結局、多数の人が「そっちのほうがいいかも」と思えるような
シンプルな概念(プロダクトやサービスを含みます)をシンプルに表現できたときが、人が一番動くのかと。
その概念は、いまと逆方向のベクトルであればあるほど
大きな成果が得られるように感じます。
プロダクトやサービスから広告会社がご一緒できる機会はまだまだ少ないので(本当はそれが理想的だと思うのですが)、そもそもの良さをしっかり市場から探し出し、「変化」をつくれるようなシンプルな表現(伝え方)とコミュニケーションの設計と実行を提案するのが唯一の我々の価値なのかと思っています。
最後に:これからの提案
ここまで記載した「既成概念を変えましょう」という考え方は、ここ数年間いろいろなクライアントさんに提案させていただきました。
(徐々に紹介していきたいと思います)
しかし今回のコロナの影響で、世の中のあたりまえ(既成概念)は
stay homeやリモートワークという行動が先に来て大きく変わっていくのだと思います。
ですので、「既成概念を変える」をタイトルにしておいて何ですが
これからの提案は
「新しい概念を創る」
にシフトして行くべきだなとこのnoteを書いていて思いました。
「こんな未来がよくない?」「こんな風になったらもっと幸せだよね」
という「そっちのほうがいいかも」を一緒に構想していく。
構想案が提案になるべきなのかなと思いはじめています。
(まだ私にその実績はありません。一緒にやらせていただけるクライアントさんがいらっしゃったら全力でやらせていただきたいです。)
テクノロジーは進化し、政治の見直しが必要になり、経済の成長と社会の安定のバランスがどうあるべきか本気で考え直した人が増えた「いま」。
これからを構想していく仕事をしたいなと思いstay homeなゴールデンウィークの最終日にnoteを書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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※文中にNOVAの事例を書かせていただきましたが、これは私が広告会社に就職した頃、印象に残っているプロモーションです。
お会いしたことがないのですが、松村祐治さんというすごいクリエイターの方のお仕事のひとつです。いま調べたらインタビュー記事があったのでリンクを貼らせていただきます。
https://www.cinra.net/interview/201609-matsumurayuuji
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