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それでも君はそばにいてくれた。

僕たちが出会ったのは大学1年生の春だったと思う。

あれは僕の一方的な片思いから始まった。君は何も言わずについてきた。

やはり最初はうまくいかなかった。今までの人たちとは全く違うタイプだった。

どう扱えばいいのか。たくさんの人に相談した。

そうしているうちに少し距離が生まれてしまった。君に触れる機会がめっきり減った。

それでも君は、感情を出さずにそばにいてくれた。

そして僕は大学2年生になった。

今まで触れてこなかった時間を取り戻すかのように、僕たちの距離はどんどん近くなっていった。

いつしか何度も一緒に夜を過ごしていた。気がつくと朝なんて日も珍しくなかった。

たくさんの時間を過ごしてやっと君との付き合い方がわかってきた。君は触れられている時、いつも輝いていた。

そんな幸せな期間を約1年間ほど過ごしていた時に事件は起きた。

いつも通り夜を一緒に過ごしていた時、僕は寝てしまった。

そして朝目を覚ますと、君の顔は半分見えなくなっていた。僕が寝ぼけて殴ってしまったらしい。どう謝ればいいかわからなかった。

だがそれでも君はそばにいてくれた。

そして僕は顔が半分見えない君との時間を過ごすことを決めた。

君は顔が半分になっても輝いていた。僕のために輝いていた。

手術をすればすぐ治ると医者には言われた。けどお金がなかった。

君の顔を以前のように輝いている姿にするために僕は働いた。朝から晩まで必死に。

2020年1月。ついに手術をすることができた。

約1週間の入院を経て、君は僕のもとへ帰ってきてくれた。

触れると君は以前の輝きを取り戻していた。

そして今も僕は君を通してこの文章を打っている。

これからもよろしく。


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くりいより



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