見出し画像

夏の松江を観光するとしたら…「松江縛り」の観光案内、考えてみた。

来週、8月6日(火)から松江市でポップアップイベント「シマシマしまね 夏の旅」が始まります。

前回同じ会場「おせわさんセンター」で開催した「とのまち 春の贈りもの展」の時には、観光客の方もけっこう、来てくださいました。

お話をうかがうと、松江城を訪れた後で街歩きをされている方が多かったようで、晩ごはんのおすすめや、ぼたん園の「由志園」までの公共交通機関での行き方を聞かれたりもしました。

そこで、今回の「時々、コラム。」では、あえて真夏のこの時期に松江にお越しくださった観光客の方のために、「くらしアトリエスタッフならここへ行く 松江縛りの1日の過ごし方」をお届けしようと思います。

「松江縛り」とは何ぞや、と申しますと……「くらしアトリエ」のスタッフは松江で暮らしているのですが、実際に友人や家族が自宅へ遊びに来た時、どこを案内するか、というと…実は松江以外のところが多いのです。

言わずもがなの「出雲大社」、お蕎麦や風景スポットを楽しむ「奥出雲」、見ごたえのある窯元の「出西窯」などなど…松江「だけ」で観光を完結する、というのは、けっこう難しいんじゃない?という気も……。

そこで、あえて松江市の中で「おすすめスポット」を絞り込んでみよう、というのが今回の内容です!

まずは、何はなくとも「松江城」。

これは絶対に外せません。なんたって国宝ですから!

松江城が国宝に指定されたのは2015年。かつて明治時代初頭にはボロボロになって売却されそうになっていたお城を、当時の地元有志の方たちが守り抜いたというエピソードがあります。

国宝指定の決め手になったのは、柱に打ち付けられていたお札。化学分析により、天守の完成年が特定されたのでした。
天守が残っているお城がある、というのは、松江市民にとっては大きな誇りです。私もほぼ毎日、お城の前を通勤のために通りますが、そのたびに「カッコいいなあ」と思いますし、見守られているような気持ちになるのです。

天守は近くで見ると、より硬派なイメージでカッコいい!お城好きでなくても、そのたたずまいは質実剛健といった雰囲気で、わけもなく写真を何枚も撮ってしまいます。
一番上まで登ると、宍道湖や松江の街並みを一望することができますよ。風が通ってすごく気持ちがいい場所です。

松江城の敷地内には「興雲閣」という、明治時代の洋館があります。もともとは明治天皇の行在所に使用する目的で建てられたものだそうで、お城のそばにあるのが不似合いだなと思うほどの、完璧な洋館です。

この洋館の中に、「「亀田山喫茶室」があります。本物の洋館で、おいしいコーヒーやケーキ、ナポリタンなどの料理をいただくことができて、おすすめです。

次は、松江城のそばから運行している「ぐるっと松江堀川めぐり」。こちらも松江に来たら必ず体験していただきたいですね。

松江城のお堀を船で巡るのですが、船頭さんがていねいに説明してくださるのと、橋にさしかかると船の屋根が降りてくるのがアトラクションみたいで人気です。

松江城のそばにある船のりばのほか、合計3カ所の乗船場があります。詳しいコースなどは下記のホームページからご覧いただけます。

こちらのサイト、有料駐車場の情報も充実していておすすめです。

堀川沿いに「塩見縄手」という武家屋敷の残っている場所があり、そこに「小泉八雲記念館」があります。

2025年のNHK朝ドラのモデルは、小泉八雲の奥さま、セツさん。

朝ドラを楽しむためにも、事前に出かけてみるのも良いかもしれませんね。近くには「出雲そば」が楽しめるお蕎麦屋さんが何軒もあるので、そちらもおすすめ。

うつわ好きな方におすすめしたいのが、県立美術館の近くにある「袖師窯」さん。

工房の2階がショールームになっていて、実際に作品を買い求めることもできます。
ギフト対応もしてくださるので、旅のお土産を探すのにもいいですね(ちなみに「シマシマしまね 夏の旅」でも袖師窯さんの作品をご紹介してますよ~)。
模様の出方など、ちょっとした不具合のあるアウトレット品があることも…。

民藝の流れを汲み、和と洋が融合している作品がたくさんあります。コーヒーカップやビアマグなど、どれも粋で素敵です!

それから、神社仏閣でおすすめするのは「神魂神社」と「八重垣神社」。

こちらは、松江城や堀川のある、いわゆる「橋北(きょうほく)」ではなく、松江駅などのある「橋南(きょうなん)」にあります。

神魂神社(かもすじんじゃ)は、松江屈指のパワースポットとして広く知られています。本殿は現存する日本最古の大社造りで国宝。

森の中にひっそりとたたずむさまは、荘厳で心が鎮まります。本殿まで続く石段は滑りやすいうえに高さがまちまちなので、転ばないようにご注意くださいね。

もうひとつ、八重垣神社は特に若い方に人気。

素盞嗚尊、稲田姫命、大己貴命(大国主命)などをおまつりする由緒ある神社で、恋愛成就のパワースポットと言われているのが、人気の理由みたいです。

境内にある「鏡の池」では、和紙に硬貨を乗せて池に浮かべ、それが沈むまでの距離と時間で縁のある人との将来を占うことができます。

私も独身時代にやりましたっけ…。

いまの時期はひたすらに暑いので屋外はあまりお勧めできないのですが、やはり神話の里ということもあり、こういった神社は巡りたいところですね。

また、松江と言えば「宍道湖」。

こちらも暑いので長時間外にいるのは大変ですが、夕日が沈む時間帯、また明け方の比較的涼しい時間帯はおすすめです。

夕日の沈む時間帯はたくさんの人が湖岸に出て写真を撮っておられます。

朝はしじみ漁の船が湖面に浮かんで、幻想的ですごくきれい!ぜひ、見ていただきたいです。

「水」ということで言えば、市街地を離れた島根半島の海の美しさも強調したいです。春の海が特におすすめですが、いまの時期は各地の海水浴場で海を楽しむことができます。桂島・小波(島根町)・北浦(美保関町)など、どこの海もすごくきれいですよ。

野波海岸

海水浴場として指定されていない海岸もいくつかあり、見ているだけで癒やされるので、調べて出かけてみるのも良いと思います。


ゲストハウスやコテージなどもありますので、ご家族連れの方にはおすすめです。


それから…旅行に行くと「何を食べようか」ということになりますが、松江のおいしいもの…というといつも困ってしまって、友人が来た時には結局、近所のお蕎麦屋さんに連れていくことが多いです。

出雲そばの専門店だと、「神代そば」「東風(こち)」「ふなつ」「きがる」「古曽志」あたりが人気で有名でしょうか。

神代そば

今回の会場である「おせわさんセンター」のごく近くにあるのが「古曽志そば」。「きがるそば」「神代そば」も、割と近くにあります(車で5分程度)。

個人的には「きがる派」。お蕎麦はもちろんですが、「そば茶めし」がおいしくておすすめですよ。

なお、お蕎麦屋さんは休日など、行列が必至です。ほとんどのお店が日陰のない屋外で並ぶことになりますので、日傘や飲み物など、体調管理には気をつけてくださいね。


おしゃれなカフェなどもありますが、松江「ならでは」、島根「ならでは」ということを考えると、お魚か蕎麦か…という感じになります。

夕食は自宅で手作りの料理で、ということも多いので、お昼限定で言うと、間違いないのが「たまき」。

「たまき」と言うと松江、出雲の人は「たまきかぁあ」という感じだと思います…いわゆる、「出雲そばが食べられるファミレス」的な存在で、島根県東部の方々の心の中に深く植え付けられているお店のひとつ。

「たまき」と言えば蕎麦、そしてうどん。そして「しょけめし」です。
蕎麦は普通においしい。つゆは甘めで、割子蕎麦はぺろりと食べられます。


カフェでおすすめは?と言われたら、定番なのは「服部珈琲」。
こちらも松江市民には超おなじみなお店で、若い人からお年寄りまで、年齢問わず親しまれています。
市内に何店舗もお店がありますが、どこもシックなインテリアにいろいろな種類のカップ&ソーサーが並べられていて、コーヒーを注文するとポットでサービスしてくださいます。

おすすめはモーニング。しっかりおいしくてたっぷり食べられるのが特徴。おすすめはサンドイッチ!具材を挟んだパンがトーストなのが特徴です。
サラダのドレッシングもおいしくて、ランチでもこのサンドイッチを注文することが多いです。
平日の朝から、大勢の人で賑わっているのですが、並んで待つほどではなく、いつもすっと座れてくつろげるのも、ありがたいところです。

観光客の方には「珈琲館」もおすすめ。

京店の店舗は堀川沿いにあり、蔦が絡まるお店構えでよく写真を撮影されているのを見かけます。「おせわさんセンター」から歩いてすぐのところにあって、松江の景色を見ながら洋食のランチを楽しめますよ。

松江の風情が感じられるところ…ということなら、「リトルコートコーヒー」さん。

「珈琲館」から歩いて数分のところにあり、2階の和室でコーヒーを楽しむことができます。ランチ等はありませんので、ご注意を…。

お城の近くでもう1軒、こちらは紅茶の専門店「パンジェンシー」さん。

いろいろな種類の紅茶を、静かな店内で楽しめます。ポットにたっぷり入っているのが嬉しい。
紅茶の茶葉のパッケージも素敵なので、お土産にもよさそう。夏の時期は大人っぽい味わいの紅茶のかき氷が人気です!

そして、お城界隈からは離れますが、京店あたりから徒歩圏内、駅からも比較的近い「pilvi」さんもおすすめ。

こちらは席数が少ないのでご注意を…サンドイッチやパン、スープやコーヒーなどが楽しめるお店です。夏の間はスムージーもあるみたい。


……と、書いていたら止まらなくなってきたので、観光情報としてはこんな感じでしょうか。

結局、よくある観光案内とさして変わらない内容になりました。イベント期間中の8月6日~9日は松江市殿町「おせわさんセンター」でお待ちしていますので、その時にいろいろお話させていただくこともできます。ぜひ、会場にお越しくださいね。

とにかくどこも暑い!ので、体調管理に気をつけつつ、松江を満喫していただけたら嬉しいです。
静かで歴史があって、こじんまりとしているのが松江のいいところ。
観光名所だけでなく、いろんなスポットで思い出を作っていただけたらと思います。



サポートありがとうございます。とてもとても励みになります。 島根を中心としたNPO活動に活用させていただきます。島根での暮らしが、楽しく豊かなものになりますように。