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三寒四温【啓蟄】雑観です

 まさかの連日投稿。旧一月二十七日。二十四節気の【啓蟄(けいちつ)】に入りました。

   『陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ずればなり』                      「暦便覧」(天明八年 1788年)

 二十四節気の知名度ランキングなるものを、以前テレビかなにかで紹介されているのを聞いたことがあります。確か、「春分・秋分・夏至・冬至・立春・立夏・立秋・立冬」が上位に入り、「啓蟄」はそれに次ぐ知名度がある、というような内容だったと思います。確かにインパクトがある名称ですね。

 この頃になると、春の花が盛んに開き始めます。最近では街中でも早咲きの桜をよく目にするようになりました。今年は暖冬の影響があるのでしょうか。春の花は少し早いようです。見た目だけでなく、花が放つ芳香もまた春を感じさせてくれます。その代表格が沈丁花でしょう。この香りが鼻腔をくすぐると、目の前の風景が一気に春になります。秋の金木犀と同じ効果ですね。


 白梅(左上)や、河津桜、菜の花が盛んになり、"先ず咲く"まんさくの花(右下)は、昨年の葉を落とす前に錦糸卵のような花びらを力一杯広げています。春分の頃に咲くモクレンも日当りの良い場所では固い蕾が弾けてきました。地面に目をやるとふきのとう(右上)がもうすっかり大きくなっています。牡丹は蕾(左下)を囲った赤い新芽が出てきています。ふと「春のお彼岸は"ぼたもち"(牡丹餅)、秋のお彼岸は"おはぎ"(お萩)」というのを思い出し、町の和菓子屋さんが気になり出しました。


 地中の虫が目を覚ますというのに、猫たちは・・・。依然としてホットカーペトの炬燵で丸まったまま。どうやら春の訪れが一番遅いのは家の中かもしれません。

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