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森と水に見立てた展示空間

こんにちは

前回は展示撮影を終えて間もないタイミングでしたので、経緯を説明しながら展示撮影で気づいた点をお話ししてまいりました。
自分に対して忘れないようnoteに記しておいた、といった感じでした。

今回はインスタレーション「紙木(しき)の庭」と題した展示の中身を見ていこうと思います。


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■紙木の庭

インスタレーション「紙木の庭」は今後展開していく「木と和紙の作品」の世界観だったり作風だったりを伝えるため、さらには自社製品「KURAMOCO」の基本となる方向性やイメージを知っていただくためのコンセプトモデル的な展示空間という位置付けです。

コンセプトは「自然の恵み」

木も和紙も自然素材と言われ、樹種は違えど樹木から作られる素材です。
また自然素材が生産される地域の多くは自然豊かな場所が残り、自然と暮らしとの距離がとても近い環境の中で天然資源を活用しながら生活をしています。

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そういった「里山」と呼ばれる地域にある風景、森、水、風、音、光を展示用品や空間に表し、製品の自然素材ならではの温か味を伝えるためと同時に身近な地域の魅力に目を向けてみる機会になれば、という側面も含め取組んでみました。

■展示品の設え


紙木の椅子の周りに使用した展示用品についてですが、木と和紙の素材、里山の環境をキーワードに、柔らかさ、温かさ、清らかさ、優しさ、を感じられる空間を目指しました。

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無垢の素材でもあるので、純真無垢な印象にするため、ベースは白にして透け感のある布で柔らかさを作っています。
あと、白ベースにした理由も、木と和紙の椅子や配置した格子の棚など木の素材が引き立つよう主張しない色味を選択したのも理由の一つです。

敷いた布を無作為にクシャっとさせて水(川)に見立て、格子の棚が木々を表し、ふもとで見られるような凸凹の地形をイメージして段差を付けた展示棚にして木と和紙の椅子を展示。
そして両サイドに仕切り幕を配置して木と和紙の空間を独立させていてます。それは木と和紙の展示の空間を強調するためです。ただ、区分けされた現実と展示空間を敷板でつないでいます。この敷板は別々の場を結ぶ「橋」のような役割をしています。

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今回は、写真と動画撮影がメインでしたので、「動き」がポイント。日の光や風を感じるようにする必要もあって、光はスポット照明の当て方で陰影をつくり、ぼんやりした印象になるよう調整、風は人工的につくり、揺らぎが目に見えるように仕切りの一部を暖簾のような幕にしました。

ザザっと走るように話してしまいましたが、
こうした一つ一つの要素を組み合わせて森と水の空間をイメージした「紙木の庭」を構成しています。

■温かみを形に

地元埼玉県飯能市も「里山」と呼ばれる場所がまだまだ残る地域です。
木と和紙の椅子やちょこ座他、今後も誕生していく自社製品の原点は自然豊かな地域にあります。やはり自分たちが生産している地域の環境の影響もあると思っています。
森、水、風、光など一つ一つを空間に落し込んで、改めて「自然の中」って温かいよね、気持ちが穏やかになるよね、と感じてもらえる雰囲気づくりを目指しております。

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そんな雰囲気に包まれたところに職人さんの手仕事、人の体温が感じる製品を展示すれば総合的に「温かい」につながるのではないか、と思いながら空間制作にトライしています。
今後は皆さまに空間体験を通じてKURAMOCO製品を知っていただと同時に、製品を通じて地域の魅力も合わせて伝えていけたらと考えております。

微々たる力でありますが、力を貸してくれた人たちと今出来る範囲で出来るとこまで、このような取り組みに励んでいこうと思います。


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それでは今回はこの辺で失礼します。
これからもお付き合いいただけたら嬉しいです。


ご覧くださりありがとうございました😊


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