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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第150回 「精神障害者手帳はとったほうがいいとは言うけれど…。福祉を受けやすくなる社会を作るって大事だよね!」ってお話

※今回は150回記念につき全文無料公開となります!

登場人物

本題

[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんはんは。寺島です。

[く] さて、寺島さんの新刊「うちのでこぼこ兄妹 発達障害子育て絵日記」の販売がまもなくとなりました!

https://www.amazon.co.jp/dp/4864106770

[寺] はい!3月8日販売開始予定です!絶賛予約受付中ですので、ぜひポチって下さい!この通り、現物も仕上がりました!かわいい出来栄えとなりました。

[く] おお、何度経験しても刷り上がった本を見るというのは感動的ですよ(笑)そういえば、中身も一部公開してるんでしたね。

[寺] LITALICO発達ナビで先行公開中です!また、発売日の3月8日より画像投稿サイトpixiv;でもpixivコミックという形で配信されることになっています。こちらも無料ですので、ぜひご一読下さい!

[く] 内容自体はブログに掲載されていたものですが、やはり本として一冊にまとまると印象が違いますね。皆さんもぜひ手に取っていただければ!よろしくお願いいたします!

[寺] よろしくお願いいたします!

[く] あと、今回でnoteが連載150回目なんですよね。すごいですね(棒)

[寺] もう回数については言及するのすら面倒になっているんですね(笑)いいことなんでないでしょうか。

[く] まぁ、そろそろまたマガジンとkindleのまとめを作らねば...。作らねば…。ううっ…。

[寺] その手の作業が苦手なのは相変わらずですねぇ。頑張ってください!

[く] はい、頑張ります…。ってところで本題です。妻のあおの精神障碍者手帳の更新があったんですが、今回は2級になりました。前回は3級だったので、一つ障害の程度が重くなった、という結果ですね。

[寺] あら、実際、精神の状態が悪くなっちゃったんですか?最近はそれほど問題がないように感じていましたが。

[く] 精神的にはそんなに問題はないんですよ。むしろ元気になってきているのですが、てんかんの再発が原因ですね。体調がよくないのが続いていますし、時々発作で倒れこむことがあるので、外出があまりできなくなっています。そういう事情があるので症状が重くなったと見なされますね。

[寺] なるほど。てんかんは精神障害者手帳の症状の一つですもんね。

[く] 自分も調べてみてびっくりしたんですけど、精神障害なんです。これ、現在の医学的区分的にどうなんでしょうかね。

[寺] うーん?脳の問題ということでざっくりまとめてそうなったんですかねえ。でも、それを言ったら発達障害も立ち位置は微妙ですけどね。

[く] 現在は精神科と神経内科はかなり分かれていますけども、行政が追い付いてないのかなーと感じるところです。まぁ、あおはそれ以前に三級から二級になっても受けられる福祉に変化がない、と文句言ってますけども(笑)

[寺] 文句いうところがそこなんだ(笑)

[く] しかし、精神障害者手帳って当たり前に話していますけど、そもそも「手帳って何?」なところな方も発達障害者でも多いですよ。

[寺] 療育手帳と、精神障害者手帳を混同してる人も結構いるみたいです。

[く] 精神障害者手帳は文字通り「精神障害」が対象で、療育手帳は知能に遅れがあるパターンですよね。発達障害って定義上は「知能に遅れ」はないってことになってるんですが、精神障害なのかどうかも微妙という。

[寺] いやそれは、知的に問題がないことと、発達障害ではないという事は「関係ない」という意味で、実際には知的な遅れが現れる発達障害の例もあります。ASD(自閉症スペクトラム障害)に限って言えば知的障害を伴ってる人のほうが大多数ですよ。ただ、子どもの支援という事になると学校生活が出来るかどうかが基準になるので、IQが低いことと学習障害があることが療育手帳の対象に取られることが多いようですね。

[く] 横浜あたりは発達障害があると診断されるとIQが高くても療育手帳が認定されるという話を聞いたこともあります。いろいろ複雑に絡み合ってるので「わかりにくい」と感じている人はいいでしょうね。

[寺] 私の住んでいる地域では基本的にIQが指標となっているので、うちの子どもは二人とも手帳は持っていません。目立った二次障害もありませんし、上げる理由も無いといった感じですね。でも、明らかに思考が通常とは違うところにつながっています。頑張って育てすぎました(笑)

[く] いや、笑ってますけど普通にすごいですよ!?尊敬しますよ!?手帳がないということは行政的なバックアップもないということですし。

[寺] 幼少期から水族館や美術館に入り浸りでしたからねえ…もちろん一人で行かせるわけにはいきませんから付いていくでしょう?子どもは半額とかだけど大人はそうじゃ無いし、仕事も制限せざるを得ないし。金銭的にも体力的にも精神的にも相当キツいです。そういえば、夫がADHDで精神障害者手帳を取ることになりそうなんです。水族館や博物館の割引があるので、取得したら子どもの付き添いは夫に行ってもらおうと思ってます(笑)

[く] ああ、取れるなら取っちゃったほうがいいですよ。いろいろメリットがあります。

[寺] 公共の施設の利用の割引が沢山ありますよね。携帯電話の料金や、NHKの受信料も割引がありますし、地方ごとに自治体独自の優遇措置が用意されています。例えば、大阪市では市営バスや市営地下鉄が無料だとか。

[く] 都内も似たようなものでして、それだけでもかなり助かっています。あと、確定申告ですね。障害者控除ってのがあるんですが、結構額が大きいので還付金が多くなる可能性があります。

[寺] 失業保険の支給期間が長くなるというのもありますね。精神障者手帳が2級以上だと生活保護を受けるときに1万6000円くらいの加算がされたりもしますよね。

[く] 生活保護の中で1万6000円(1級だと23000円~26000円)の加算は大きい…。あと、これはよく誤解があるところなんですが。手帳を持っているから障害者年金受給ができるとは限らないので注意が必要です。これは年金事務所に確認ですね。

[寺] そうなんですよね。どちらも頭に「障害者」と付いているので紛らわしいのですが、障害者年金受給と、障害者手帳による割引や優遇措置などは独立した制度です。それぞれ支援を受けられる条件が違いますので、みなさんご注意ください。他にも地域によって独自に受けられるサービスなどがありますので、詳しくはお近くの役所に行って相談してみてください。

[く] しかし、色々話を聞くと、精神障害やてんかんがあっても手帳をとりたくないという方もいるようですね。ボクは手帳を持ってても持ってなくても障害があることは変わりないと思うんですが。

[寺] 私も同意見ですが、くらげさんは東京にいるからピンとこないんでしょうけど、手帳のサービスを使うときは窓口に出さないとだめじゃないですか。その時に知り合いの知り合いが窓口いました、みたいなことが当たり前にあるんです。

[く] そこから噂が広まってしまうと…。

[寺] 噂というか、…お姉ちゃんの彼氏とか、上司の奥さんとか、もう知られたくない本人ですよね。そもそも「お前に発達障害なんてない!甘えだ!」といつもケンカしてる親が役場勤めだったりするし。だから取りたくない、というのもあるんですよ。私のうちはもう隠しようもないのでオープンにしていますけど、こっそり「ウチも子どもが…」「夫が…」って言ってくる人本当に多いですよ。

[く] 今度、障害者手帳がカード化することも可能にする法律ができるらしんですが、これは何かあったときに障害者手帳だとわかりにくい、というメリットもあるからなんですねぇ。

[寺] 券売機に入れられると使い勝手がいいかもしれませんね。もちろん、手帳を持っているからどう、ということはないのですが、どうしても偏見は付きまといます。ここはもう「制度」の問題ではなく一人一人の意識の持ち方の問題でもありますね。

[く] 本当にそうです。本来受けられるはずのサービスが偏見、言ってしまえば差別で受けられない、というのは人権の問題でもありますから。

[寺] 私たちのnoteでは、これまでも福祉制度の紹介や、福祉を受けるための方法や手順などテクニックのようなものを書いていますが、それをもっと広めていく昼用がありますね。誰でもが手に取りやすくなっていくことで、誰もが困ったら頼れるもの、いつかは使うものという意識が生まれ、税金を納めることにも理解が生まれると思いますね。省庁や自治体では「税金だから」と出し惜しみするけど、返って「滅多なことではもらえないんだな、自分はもらえなさそうだ、じゃあ払いたくないな」となる面もあると思うのですよ。これからもどんどん「福祉を受けやすくなる社会」にするために頑張っていきましょう。

[く] はい、頑張りましょう。ってところで、今回はこれくらいでしょうか。

[寺] はい、お疲れさまでした!

[く] お疲れさまでした!また来週!

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。